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トゲのある木

幹や枝にトゲがある木の種類は豊富ですが、ミカンやバラに代表されるように美しい花や綺麗な実がなるのが特徴で、時に冬枯れの庭を彩る役割を果たします。

 

棘のある植物は庭にあると手入れが厄介ですが、自分で剪定するのを考えなければ、防犯や犬猫の侵入を防ぐのに威力を発揮することもあります。また古くから、棘のある木は魔除け(厄払い)になるとされ、あえて生垣に使うこともあります。

 

ここでは、代表的な種類を平均的な樹高順にピックアップしています。庭づくりや樹木観察の参考にしていただければと思います。なお、みかんやバラの園芸品種は種類が多いので除いています。

アリドオシ

 

「蟻通し」と書きます。薄暗い林に生える小さな木ですが、その棘はバランスが悪いほど長くて目立ちます。冬に赤い実がなり、別名「一両」と呼ばれます。

くこ

クコ

 

株全体が薬用になるため古くから庭に植えられてきました。花期が長く、実と一緒に花が咲くこともあるからでしょうか、縁起の良い木とされています。

ハマナス

 

バラの仲間で、夏になるとミニトマトのような実ができます。トゲがあるのは野生種のみで、園芸品種にはありません。ハマナシとの呼名もあります。

メギ

 

春先に黄色い花が咲く低木です。枝葉を煎じたものが目薬に使われたため、「目木」と呼ばれるようになりました。

 

 

ムレスズメ

 

特徴的な黄色い花は異国風ですが、江戸時代に中国から渡ってきました。枝に並んで咲く花の様子を雀になぞらえて名付けられました。  

サンザシ

 

映画などでお馴染みの木です。花は控えめですが、実は鮮やかな赤色で、冬枯れの庭を彩ります。

 

 

なわしろぐみ

ナワシログミ

 

グミと呼ばれるものは他にナツグミ、アキグミなどがありますが、いずれもトゲ状の短い枝が生じます。

サンショウ

 

香辛料としての実用性から、個人の庭で最も多く庭に使われる「トゲのある木」ではないでしょうか。トゲなしの品種もあります。

イヌザンショウ

 

サンショウと同じように実がなりますが、質が劣るということで「犬」がつきます。ほかには葉が大きいカラスザンショウもあります。

 

のいばら

ノイバラ

 

日本を含む東アジアに自生する原種のバラです。花よりも秋に熟す赤い実が目立ちます。

  

サンショウバラ

 

富士箱根付近にのみ自生する原種のバラです。こちらも花よりもクリのイガのような実が目立ちます。 

じゃけついばら

ジャケツイバラ

 

蛇のような幹を持つことで命名されました。おどろおどろしい名前をよそに、初夏には珍しい黄色い花が咲きます。 

タラノキ

 

棘のある木と聞いて、コレを連想する方も多いでしょう。新芽が「タラの芽」として早春の風物詩になる木です。

ボケ

 

高齢化社会の現代ではあまり縁起のよろしくない名前ですが、花の少ない早春に咲き、古くから庭の定番になっています。

 

からたち

カラタチ

 

個人的にはこの木が一番、衝撃的な棘を持つと考えます。時期によってはメタリックなトゲになり、とても自然の物とは思えないほどです。

 

 

ピラカンサス

 

秋に店先で赤い実がなるこの鉢植えを見付け、ついつい購入・・・しかしトゲトゲにやられて放置・・・という方も多いようです。

ズミ

 

こちらも赤い実が美味しそうですが、酸っぱくて食べられません。春に咲く花は色の変化が絶妙です。トゲはあまり痛くはありません。

クロウメモドキ

 

秋に黒い実がびっしりとできる落葉樹。幹や枝の分岐点には鋭い棘がある。紛らわしいけどウメモドキの仲間ではありません。

ハリグワ

 

画像は初夏に咲く花の様子。桑の仲間であり、かつて養蚕用に植えられた名残が、あちこちの場所で見られます。 

ナツメ

 

栄養満点の実がなりますが、短めの棘は鋭く、扱いづらい木です。棘のない種類もあります。

ザクロ

 

木に詳しくない方でも御存知のことでしょう。鋭い棘のある枝が四方八方に勢いよく伸びています。

ハリギリ

 

幹の棘はまるで怪獣の背中のようですが、タラノキの仲間で若菜は食用できます。材木名の「センノキ」の方が有名かもしれません。

はりえんじゅ

ニセアカシア

(ハリエンジュ)

 

可憐な花とは裏腹にその繁殖力は凄まじく、危険な外来種とされています。

サイカチ

 

トゲのある木のキングです。人間はおろか動物さえも木登りできないのではと思われるその棘は芸術的でさえあります。

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