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ハナシンボウギ/はなしんぼうぎ

Hanashinbougi orangeberry

はなしんぼうぎ,植物
ハナシンボウギの果実
はなしんぼうぎ,植物
葉の様子
はなしんぼうぎ
熟すと透明感のある紅色になる
げっきつもどき
樹皮の様子

 

【ハナシンボウギとは】

・九州南部~沖縄に分布するミカン科の常緑樹。低地の林内や林縁に稀に自生する。台湾や東南アジアにも見られるが、日本ではそもそもの個体数が少ないことに加え、開発によって自生地が減っており、絶滅が危惧されている。  

 

 

・和名は「辛抱」を連想させるが、沖縄での呼び名「ファナシンボーギ」が転訛したものとされる(諸説あり)。

 

 

・花は直径5ミリほどで、5枚の白い花被片があるものの全開しない。花は年間を通じて葉の脇から伸びる花序に生じ、雄しべは10本ある。

 

 

・果実は直径1センチほどの球形で、でき始めはミカンの仲間らしい緑色だが、熟すと透明感のある紅色になる。これにはアルカロイドを含んでおり、鎮痛、解熱などの薬効があるとされる。

 

 

・果実の中には直径5ミリほどの種子が一粒入っており、実生で増やすことができる。

 

 

・葉は1~7枚の小葉からなる大きな羽状で、枝から互い違いに生じる。小葉は長さ5~15センチ、幅2~5センチの長楕円形で先端は尖り、縁にギザギザはない。小葉の数は安定せず、同一個体内でも変化に富む。原産地ではヒメウラボシシジミという蝶の食餌となる。

 

 

【ハナシンボウギの育て方のポイント】

・亜熱帯性であり、霜の降りる地域で育てることはできない。原産地以外では通常、温室で育てる。

 

 

・やや乾燥した石灰岩地に育つような木であり丈夫な性質を持つが、成長はやや遅く、樹形は整いにくい。

 

ハナシンボウギの基本データ

 

【分類】 ミカン科/ハナシンボウギ属

     常緑広葉/低木~小高木 

【漢字】 花審判竿

【学名】 Glycosmis parviflora

【別名】 ゲッキツモドキ

【成長】 やや遅い

【移植】 簡単 

【高さ】 1~5m 

【用途】 果樹/薬用

【値段】

 

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