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ヒラドツツジ/ひらどつつじ/平戸躑躅

Hirado Azarea hybrid

ひらどつつじ,植木
開花は4~5月 品種によって多少前後する
ひらどつつじ
新葉の様子
ヒラドツツジ,特徴
葉も品種によって微妙に異なる
ひらどつつじ,庭木
裏面の様子
つぼみ
蕾の様子
平戸,躑躅
ヒラドツツジの花の一例
ひらどつつじ,
萼に毛のあるものが多い
種類
品種「大鳳」
ひらどつつじ
品種「千重大紫」
ヒラドツツジ,特徴
品種「春雪」
hiradotutuji
こうした感じに剪定されることが多いが
ひらどつつじ,剪定例
伸び伸び育てた方が美しい
ヒラドツツジ,幹
樹皮は灰白色~灰褐色

 

【ヒラドツツジとは】

・長崎県の平戸市を原産とするツツジの品種群の総称。大きくて綺麗な花を数多く咲かせること、丈夫な性質を持つことから各地の庭園、公園、街路などに多数植栽される。

 

 

・ヒラドツツジは平戸地方の民家などに生えていたツツジのうち、優れた性質を持つ変異個体を、昭和20年以降に選抜したものだが、ヒラドツツジとしての決まった花色、葉の形、樹形はない。 

 

 

・平戸は江戸時代の交易港であり、多くの植物が同地で輸出入されていた。このため中国や朝鮮半島から伝播した外来のツツジと、海外へ向かう日本産のツツジが出会って自然に交配し、数多くの品種が生まれた。これは単に平戸が交通の要であっただけでなく、実生に適した温暖な環境であったことも奏功している。 

 

 

・ヒラドツツジの開花は4~5月。花色は紫、白、ピンク、紅色など多彩だが、大型の一重咲きに限っている。なお、ヒラドツツジの誕生に大きく貢献しているのはケラマツツジ、タイワンヤマツツジ、モチツツジリュウキュウツツジキシツツジであり、花の性質にはこれらの影響が見られる。

 

 

【ヒラドツツジの育て方のポイント】

・亜熱帯性ツツジの流れを組む暖地性であり、地植えは関東以西が適する。

 

 

・乾燥した岩場にも自生するような強い性質を持つが、軽い酸性土壌を好む。有機質肥料を施せばなおよい。

 

 

・半日陰でも育つが本来は日向を好み、日陰では花付きが悪くなる。

 

 

・葉の裏に住み着いて樹液を吸うグンバイムシが発生しやすいため、まめに観察し防除した方がよい。

 

 

【ヒラドツツジに似た植物】

ケラマツツジ

 

 

モチツツジ

 

 

リュウキュウツツジ

 

 

キシツツジ

 

 

オオムラサキ

 

ヒラドツツジの基本データ

 

【分類】ツツジ科/ツツジ属

       常緑広葉/低木

【漢字】平戸躑躅(ひらどつつじ)

【別名】リュウキュウツツジ

    (本来は別物)

【学名】E Rhododendron spp.

【英名】

【成長】やや早い

【移植】簡単

【高さ】1m~3m 

【用途】公園/街路樹/鉢植え

【値段】500円~

 

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