庭木図鑑 植木ペディア > 山野草 > フロックス
フロックス/ふろっくす/花魁草
Summer phlox
【フロックスとは】
・北アメリカ及びシベリアを原産とするハナシノブ科の多年草、フロックスの総称。その品種は60以上に上るが、一般的にはアメリカ北東部を原産とする宿根フロックス(フロックスパニキュラータ)を示す。
・梅雨時に咲く色鮮やかな花が美しく、夏花壇の定番となっているが、日本へ渡来したのは江戸時代以前であり、同時期に咲くキョウチクトウに擬え、和名はクサキョウチクトウ(草夾竹桃)という。
・豪華な花の様子や香りは花魁(おいらん)が使っていた化粧用の白粉に似ているとして、大正時代から昭和初期まで「オイランソウ」と呼ばれていたが、今日では英語名の一部を用いてフロックス(Phlox)として流通することが多い。
・開花は6月中旬から10月中旬で、開花期間が長いことや、花後に切り戻せば再度開花することなどから人気が高い。花はシバザクラのような形で直径は2~3センチ。ピラミッド状に集まって咲く。花の香りはそれほどでもない。
・葉は細長い卵形で茎から対になって生じ、これまたキョウチクトウに似た雰囲気を持つ。茎は直立し、草丈は1m以上にもなるため、植栽にはそれなりのスペースが必要になる。また、暑さに弱い品種もあり、関東地方以北での扱いが多い。
フロックスの基本データ
【分 類】ハナシノブ科/フロックス属
多年草
【漢 字】─
【別 名】クサキョウチクトウ(草夾竹桃)
オイランソウ
【学 名】Phlox paniculata
【英 名】Summer phlox
【開花期】6~10月
【花の色】ピンク、白、紫、赤紫など
【草 丈】~120cm