ハス/はす/蓮

Lotus

蓮の花,画像
ハスの花は仏教との縁起が多い 花言葉は「雄弁」「神聖」など
ロータス効果
大きな葉は水をはじき、底部に水が貯まる
雀と蓮
これを飲みにスズメが集まる
蓮の茎
茎(葉柄)の様子
蓮根畑
盛夏の様子
蓮の葉
葉柄が長いため水かさが増しても、こんな感じで対応する
レンコンの花
蕾の様子
不忍池の蓮
開花は午前中のみ(上野/不忍池)
白い蓮の花,はすのはな
花色は白~淡い紫など多様(画像の品種は「白建蓮」)
蓮の花
花弁の数や形も様々(品種は紹興紅蓮)
蓮の花,待ち受け
ハスの花は古来、芸術のモチーフに使われる(品種は「朝香」)
蓮華,風車
満開は午前8時頃まで(品種は「藤壷蓮(とうこれん)」)
花の中央にはレモンを半分にしたようなものが乗る 
花の中央にはレモンを半分にしたようなものが乗る 
蓮の花,アップ画像
シベの様子(品種は「常陸の曙」)
ハスのタネ
花が終わるとシャワーヘッドのようになり、タネができる
はす,果実,種子
蓮池の端には干乾びた果実が滞留する
枯れたハス
冬のハスを俳諧では「枯蓮」「蓮の骨」と表し荒涼たる景を観賞する

 

【ハスとは】

・中国、インドあるいはエジプトを原産とするハス科の多年草。日本では、古事記に登場するほど古くから観賞用として池沼や水田に植栽されており、在来種もあったとする説がある。

 

・花弁の色形や数、大きさなどによって多くの品種に分類される。ハスとレンコン(蓮根)は同じだが、レンコンとして地下茎を食用するのは、明治初期に中国から導入された一部の品種。

 

・ハスが寺社の庭園に植栽されたり、仏花に用いられたりするのは、誕生直後の釈迦が七歩あゆんでハスの花の中に立ち、「天上天下唯我独尊」と第一声を上げたというエピソードにちなむ。なぜハスなのかについては諸説あるが、仏教の教えをハスが持つ性質にたとえた「蓮華の五徳」が知られる。

 

・「蓮華の五徳」とは、①泥の中にあっても綺麗な花を咲かせること(どんな環境でも誠実に生きる)、②一つの茎に一つの花を咲かせること(人生は唯一無二)、③花ができると同時に果実ができること(人は生まれながら仏性を持つ)、④たくさんの種子を含むこと(自分が悟ることで多くの人を幸福にする)、⑤中空の茎が真っすぐに伸びること(我欲を捨てて真っすぐに生きる)、であるが実際のハスの性質は多少異なる。

 

・ハスの開花は7~8月頃で、水上に突き出た花茎に、直径10~25センチにもなる大きな花を咲かせる。花弁は多数あり、花の裏側にある萼(がく)よりもはるかに大きい点が、似たようなイメージを持つスイレンとは異なる。ちなみに、中華料理を食べる際に使うレンゲ(蓮華)は、その形がハスの花(一枚の花弁)に似ることによる。

 

・花色は紅色、淡い黄色、白などで品種によって微妙に異なる。一輪当たりの花期は4日間で その間に開閉を繰り返す。古い時代の中国ではハスをフヨウと呼び、日本ではレンゲ(蓮華)と呼んだ。

 

・花が終わると花床は種子を落としてハチの巣のような穴ができるため、蜂巣が転じてハスと呼ばれるようになったという。台湾には皮を剥いて砂糖漬けにした菓子があり、漢方では蓮芯あるいは石連子(せきれんし)と呼んで血管の拡張に用いる。食用になるのは胚乳の部分であり、胚芽はアルカロイドを含むため苦味がある。種子の寿命はとても長く、1951年に2000年前の種子を発芽させた「大賀ハス」は世界を震撼させた。

 

・葉は地下茎から生じ、長い柄を立てて、直径60センチもある大きな傘状に広がる。葉が大きい分、生育期にはその瑞々しさが際立つが、秋になると葉は破れて見すぼらしい姿となる。俳句の世界では「敗れ蓮」「敗荷(やれはす)」と呼んで、侘しさの象徴とする。

 

・ハスの葉が水をはじくのは表面にワックスで覆われた微細な突起物があるためで、泥水が気孔に侵入するのを防いでいる(これをロータス効果という。)。葉柄は秋に葉が茶変して枯れた後も水中に立つほど丈夫であり、この繊維からなる蓮糸を幾重にも束ねたもので、上質な衣服を作ることができる。  

 

・ハスが育つ水底には、白くて節の多い地下茎が泥の中を這うように伸びる。花が咲いている時期の地下茎は細長い円柱形だが、秋が終わる頃になると先端が肥大化し、いわゆるレンコンらしくなる。

 

・レンコンの旬は晩秋~初冬で筍の都合もあるが、穴が多くて見通しが良いため、未来の予測が立つとの縁起から正月料理に、「ン」がつく食べ物を冬至に食べると縁起が良いという俗信から冬至の行事食に使われる。ハスが泥の中でも育つのは、レンコンの穴が空気の通り道になっているため。

 

・ハスの漢字表記は「蓮」だが、これはソーセージのようにくびれた節で連なる地下茎の様子にちなむ。地下茎は伸びるにつれて太くなり、地中深くに潜りこむ。ハスの特徴 汚泥、一つの茎に一つの花 花と果実が同時(生まれた時から仏の心が備わっていること)、一花多果(沢山の人を幸せに) 中空(欲に支配されず真っすぐに生きる)

 

【ハスの品種】

西光寺白蓮(さいこうじびゃくれん)
西光寺白蓮(さいこうじびゃくれん)
西円寺青蓮(さいこうじせいれん)
西円寺青蓮(さいこうじせいれん)

蓮の花,種類
天照爪紅(てんしょうつまべに) 
舞妃蓮(まいひれん)
舞妃蓮(まいひれん)

酔妃蓮(すいひれん)
酔妃蓮(すいひれん)
清月蓮(せいげつれん)
清月蓮(せいげつれん)

はす,植物,品種
真如蓮(しんにょれん) 
剣舞(けんまい)
剣舞(けんまい)

廬山白蓮(ろざんぱくれん) 
廬山白蓮(ろざんぱくれん) 
友誼牡丹(ゆうぎぼたん)
友誼牡丹(ゆうぎぼたん)

玉葉黄(ぎょくようき)
玉葉黄(ぎょくようき)
迎賓芙(げいひんふよう)
迎賓芙(げいひんふよう)

蓮の花,品種
西施(せいし) 
仏座蓮(ぶつざれん)
仏座蓮(ぶつざれん)

lotus flower in Japan
常陸の曙(ひたちのあけぼの) 
月彩(がっさい)
月彩(がっさい)

ハス,園芸品種
黄鷺(きさぎ)
霞ヶ浦白蓮(かすみがうらびゃくれん)
霞ヶ浦白蓮(かすみがうらびゃくれん)

嬌蓉三変(きょうようさんぺん) 
嬌蓉三変(きょうようさんぺん) 
賽仏座(さいぶつざ)  
賽仏座(さいぶつざ)  

天竺斑(てんじくまだら) 
天竺斑(てんじくまだら) 
天上蓮(てんじょうれん)
天上蓮(てんじょうれん)

虹翼(こうよく)
虹翼(こうよく)
普者黒紅荷(ぶしゃへぐれん) 
普者黒紅荷(ぶしゃへぐれん) 

ハノイ白蓮 
ハノイ白蓮 
花雲淡紅(かうんたんべに)
花雲淡紅(かうんたんべに)

中国古代蓮 
中国古代蓮 
朝香(あさか)
朝香(あさか)

丈炎之舞(じょうえんのまい) 
丈炎之舞(じょうえんのまい) 
瑞姫(みずひめ) 
瑞姫(みずひめ) 

明美紅(めいびこう)
明美紅(めいびこう)
和顔清浄(わがんしょうじょう) 
和顔清浄(わがんしょうじょう) 

朱雀の舞姫(すざくのまいひめ) 
朱雀の舞姫(すざくのまいひめ) 
紹興紅蓮(しょうこうこうれん) 
紹興紅蓮(しょうこうこうれん) 

紅万万(こうまんまん)
紅万万(こうまんまん)
彩の匠(さいのたくみ)
彩の匠(さいのたくみ)

魁秀(かいしゅう)
魁秀(かいしゅう)
lotus flower
暁風涼月(ぎょうふうりょうげつ) 

広昌蓮(こうしょうれん) 
広昌蓮(こうしょうれん) 
皇居和蓮(こうきょわれん)
皇居和蓮(こうきょわれん)

ハノイ紅蓮 
ハノイ紅蓮 
艶陽天(えんようてん)
艶陽天(えんようてん)

墨荷・大紫蓮(ぼくか・だいしれん) 
墨荷・大紫蓮(ぼくか・だいしれん) 
和華 
和華 

Mrs slocum
Mrs slocum
カスピカム
カスピカム

華燭紅(かしょくこう) 
華燭紅(かしょくこう) 
漁山紅蓮(ぎょざんこうれん)
漁山紅蓮(ぎょざんこうれん)

紅台連(べにだいれん) 
紅台連(べにだいれん) 
紅之輝(べにのかがやき) 
紅之輝(べにのかがやき) 

紅富士(べにふじ) 
紅富士(べにふじ) 
清雅花鈿(せいがかでん)
清雅花鈿(せいがかでん)

青菱紅蓮(あおびしこうれん)
青菱紅蓮(あおびしこうれん)
大紅袍(だいこうほう)
大紅袍(だいこうほう)

天慈(てんじ) 
天慈(てんじ) 
藤壷蓮(とうこれん)
藤壷蓮(とうこれん)

 

【ハスに似ている草花】

 スイレン  コウホネ

 ヒツジグサ オニバス 

 

ハスの基本データ

 

【分 類】ハス科/ハス属

     多年草

【漢 字】蓮(はす)

【別 名】スイフヨウ(水芙蓉)

     イケミグサ(池見草)

     フゴセン(不語仙)

     ハチス

【学 名】Nelumbo nucifera

【英 名】Lotus/Indian lotus

     Egyptian lotus

     Sacred lotus

【開花期】~8月

【花の色】紅色、白、クリーム色など

【草 丈】~150cm

 

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