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オヤマボクチ/おやまぼくち/雄山火口
Oyama-bokuchi(Synurus pungens)
【オヤマボクチとは】
・北海道南西部、中部地方以北の本州及び四国に分布するキク科の多年草。日当たりのよい山野に自生し、ヤマボクチの仲間では草丈が大きいことから、オヤマボクチと名付けられた。
・ヤマボクチという名は、山に生え、葉の裏面にある白い綿毛を火口(ほぐち=火打ち石などによる火おこしの切っ掛け)に使ったことによる。
・オヤマボクチの開花は9~10月。キク科に多い「頭状花」と呼ばれるタイプの小さな花が多数集まり横向きに咲く。花は暗い紫色でアザミにやや似るが、花か実か分かりにくいその様は、ドライフラワーを思わせる。
・花の後にできる果実は褐色の綿毛(冠毛)の集合体。冠毛の長さが不揃いで、枝分かれがないのが本種の特徴。
・葉は株元から生じる根生葉と茎葉がある。根生葉は縦長のハート形で基部が大きくへこみ、日陰では巨大に育つ。茎葉は卵形に近い三角形で茎から互い違いに生じる。火起こしに使うのは乾燥させた葉であり、生葉では着火しにくい。
・オヤマボクチの葉は縁に不揃いな浅い切れ込みがあり、ゴボウの葉に似るため、ヤマゴボウあるいはゴボッパといった別名や地方名がある。若菜は食用になり、生のままで天婦羅にし、湯がいて水に浸したものを和え物、御浸し、草餅などにして食べる。
【オヤマボクチに似ている草花】
・ハバヤマボクチ
葉の先端が明らかに尖って三角形となり、縁は深く切れ込む。
・ヤマボクチ
葉の縁に切れ込みがない。
・ヒゴタイ
・ゴボウ
野菜でお馴染みのゴボウは、ヤマボクチなどに似た花を咲かせ、似たような葉になる。
オヤマボクチの基本データ
【分 類】キク科/ヤマボクチ属
多年草
【漢 字】雄山火口(おやまぼくち)
【別 名】ヤマゴボウ/ウラジロ
ゴボッパ/ゴマイッパ
【学 名】Synurus pungens
【英 名】─
【開花期】9~10月
【花の色】紅紫
【草 丈】~100cm