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エビネ/えびね/海老根
【エビネとは】
・北海道西南部~沖縄に自生するラン科の多年草。低地の山林や竹林など薄暗い場所に自生するランの仲間で、地表付近に広がる根(偽球茎)に節が多く、その様子がちょうど海老の背中に見えることからエビネと名付けられた。
・開花時期は春で、葉が展開しきる前に細長い花茎が伸び、その上部に小さな花が8~15輪集まって咲く。花には5枚の花弁があるように見えるが、うち3つは萼片。鳥が水平に飛び立つような姿が好まれ、日本庭園にも使われる。花の様子からスズフリソウ(鈴振草)という古名もある。
・葉は株元から生じる根生葉というタイプで、2~3枚ずつ生じる。大きな楕円形で、縦に5本ある皺(脈)がよく目立つ。葉の裏は短い毛で覆われている。
・かつては都市近郊の低山でも自生が見られたが、人気の高まりと共に掘り尽くされた。
【エビネの品種】
エビネは変異が多く、日本には22種類以上が自生するとともにそれらが自然に交配した雑種が無数にある。花の色合いは個体によって紫褐色、赤褐色など微妙に異なり、明確に品種として定義するのは難しい。代表的なものは以下のとおり。
・アカエビネ
・キリシマエビネ
・ニオイエビネ
・ヤブエビネ
・サルネン(サルメン)エビネ
・ダイダイエビネ
・タカネエビネ
エビネの基本データ
【分 類】ラン科/エビネ属
多年草
【漢 字】海老根/蝦根(えびね)
【別 名】スズフリソウ(鈴振草)
ジエビネ/エビネラン
【学 名】Calanthe discolor
【英 名】Ebine calanthe
【開花期】4~5月
【花の色】淡い褐色(薄いピンク)が基本
しかし、種類が多い。
【草 丈】~40cm