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ウキヤガラ/うきやがら/浮矢柄
Yagara bulrush
【ウキヤガラとは】
・北海道~九州に分布するカヤツリグサ科の多年草。池や沼などの湿地に群生する日本の在来種で、冬季に枯れた茎が水に浮かぶ様を、矢の棹である「矢柄(矢幹)」にみたててウキヤガラと呼ばれる。単にヤガラと呼ばれることもあるが、同じように水辺に見られるミクリにもヤガラという別名がある。
・ウキヤガラの葉は線形で先端は尖り、茎の下部から互い違いに生じる。葉の付け根は筒状になって茎を抱き、茎は太く直立する。茎の断面は三角形で、漢名を「三稜」「荊三稜」という。
・地中にある根茎は太く、その末端はイモのような塊になる。民間療法では乾燥させた根茎を煎じ、生理不順や乳の腫れ物に使った。水深が浅ければ根茎は水中にも及ぶ。
・ウキヤガラの開花は夏。先端にある葉の間から花柄を生じ、濃褐色の小花を穂状に密生させる。花自体は楕円形で目立たないが、基部に数個の苞葉が凛と広がり、それなりの季節感がある。
【ウキヤガラに似た植物】
サンカクイ アブラガヤ
カンガレイ カヤツリグサ
ウキヤガラの基本データ
【分 類】カヤツリグサ科
ウキヤガラ属
多年草
【漢 字】浮矢柄/浮矢幹
(うきやがら)
【別 名】ヤガラ/ミツカド
サギノシリサシ
【学 名】Bolboschoenus
fluviatilis
【英 名】Yagara bulrush
【開花期】7~10月
【花の色】濃褐色
【草 丈】~150cm