庭木図鑑 植木ペディア > 山野草 > イヌショウマ
イヌショウマ/いぬしょうま/犬升麻
Japanese Bugbane
【イヌショウマとは】
・関東から近畿にかけた本州に分布するキンポウゲ科の多年草。低山の林内や谷間など、湿気のある場所を好んで群生する。中国や朝鮮半島に分布する。
・近縁のサラシナショウマと違って食用にならず、利用価値が乏しいという意味でイヌショウマと名付けられた。より標高の低い場所に生じ、草丈もより低い。薬草としてはサラシナショウマの代用になるという。
・開花は初秋で、葉の間から伸びた長さ30センチほどの茎に、白い小さな花が穂状に密生する。蕾の段階では外側にある萼が淡いピンクに色付くが、開花すると花弁と共に剥落し、1~2本の雌しべと多数の雄しべだけがよく目立つ。
・サラシナショウマと似たような花だが、それぞれの小花にほとんど柄がないこと、花数がより疎らなことが見分けるポイントになる。花茎は上方で分岐するが、それぞれの茎に花が咲く。
・葉は株元から生じる「根生葉」のみで、茎からは生じない。直径5~20センチ大で掌状で分裂し、縁にはギザギザがあるが、サラシナショウマに比べると円形により近く、別名をミツバショウマという。
・サラシナショウマは葉の裏面に毛があるが、イヌショウマは葉の表面の脈上にわずかな毛があるだけで、それ以外は無毛。
【イヌショウマに似ている草花】
イヌショウマの基本データ
【分 類】キンポウゲ科
サラシナショウマ属
多年草
【漢 字】虎杖(いたどり)
【別 名】ミツバショウマ
【学 名】Cimicifuga japonica
【英 名】Japanese Bugbane
【開花期】8~9月
【花の色】白
【草 丈】~80cm