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アキノタムラソウ/秋の田村草

Akino-tamurasou

紫色の草花,夏
開花期は7~11月と長い
あきのたむらそう,植物
蕾の様子
秋の田村草,開花期
花は階段状に輪生する
青紫色の花が咲く野草
花は唇形で、シベはほんの少しだけ飛び出る
akinotamurasou
萼は筒状で花が終わると果実を抱く
種子,タネ
果実の様子
盆花,お盆花
花茎は長く、草丈は60センチほどになる
葉っぱ,画像
葉は羽根状に複数集まるが
盆花,紫の花
単独で生じる単葉もある
茎
葉は茎から対になって生じ、下へいくほど葉柄は長い

 

【アキノタムラソウとは】

・北海道を除いた日本各地に自生するシソ科アキギリ属の多年草。山地の林内や道端で普通に見られるが、日本在来のサルビアの一種であり、涼し気な淡い青紫の花を咲かせる。日本以外では朝鮮半島や中国、台湾に分布。

 

・名前のとおり秋を代表する野草ではあるが、花が咲き始めるのは7月。枝先から伸びた長さ10~25センチの花穂に咲く花は淡い青紫色あるいは白色で階段状に輪生するが、日向側の花数が多くなる。

 

・蕾の雰囲気はシソに似ており、地方によっては本種をヤマジソと呼ぶ。花は上下に分かれた唇形で長さは1センチ弱。外面は画像のように白い長毛があり、萼は筒状になる。雄しべは上唇に沿って生じるが、花粉を出し終えると垂れ下がるのが近縁種との違い。

 

・花が終わると萼の中には四つに分かれた果実ができ、果実が熟すと萼は大きく開く。萼や種子の様子がイノコズチに似るため、アキノヒメコズチという別名がある。

 

・アキノタムラソウの葉は3~7枚の小葉からなる羽根状だが、変化が多い。小葉は卵形で長さは2~5センチほど。先端は尾状に尖り、縁には細かなギザギザがある。

 

・茎は細く、断面はシソ同様に四角形となる。上部でまばらに枝分かれし、表面には細かな毛があるため、手で触れるとやや粘り気がある。

 

【アキノタムラソウの近縁種】

・ナツノタムラソウ

 神奈川県以西に分布する種で、青い花が咲く。

 

・ハルノタムラソウ

 紀伊半島以西に分布する種で、白い花が咲く。

 

【アキノタムラソウに似た植物】

 

シソ

 

キバナアキギリ

 

オドリコソウ

 

シモバシラ

 

ハエドクソウ

 

ウツボグサ

 

・タムラソウ

 本種の名の由来のようにも思えるが関連は不明。花の様子は全く異なり、アザミに似る。

田村草の花
タムラソウ

アキノタムラソウの基本データ

 

【分 類】シソ科/アキギリ属

     多年草

【漢 字】秋の田村草

【別 名】アキノヒメコズチ/ボンバナ

     オボンバナ/ヤマジソ

【学 名】Salvia japonica Thunb

【英 名】

【開花期】7~11月

【花の色】青紫色

【草 丈】~60cm

 

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