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ヒツジグサ/ひつじぐさ/未草
Pygmy water lily
【ヒツジグサとは】
・北海道から九州までの各地に分布するスイレン科の多年草。山間の池沼や川、高地の湿原に自生する水草の一種で、夏に咲く小さな白い花は、今上天皇の実妹、黒田清子様のお印となっている(「お印」とは皇族一人一人に固有の印のこと)。
・スイレンは世界各地に数多くの品種が分布し、温帯性と熱帯性に大別されるが、本種はインド、中国、ロシア、ヨーロッパ及び北アメリカにも分布する温帯性スイレン。日本に自生するスイレンは本種のみであり、ヒツジスイレンあるいは単にスイレンともいう。
・開花は6~9月。昔でいう「未の刻(ひつじのこく)に花が開ききるため「未草」と名付けられた。「未の刻」は現代でいう午後1~3時だが、実際の開花時刻は気象条件や個体によって必ずしも一定ではない。また、未の刻に花が閉じ始めることを名前の由来とする説もある。
・花は直径4~6センチほどで、地下茎から水面まで伸びる長い花柄の先に咲く。白い花弁は長さ3~4センチの長楕円形で、ハスやスイレン(セイヨウスイレン)よりも小さい。8~15枚の花弁が重なり合うように並び、外側ほど大きいのが特徴。花の後には直径15ミリほどの果実ができて水中で熟す。
・ヒツジグサの葉は直径10~20センチの卵形~楕円形で、地下茎の先端から伸びた細長い柄の先で水に浮かぶ。一般的なスイレンよりも質は薄く、先端は丸みを帯びる。両面とも無毛で基部に切れ込みがあり、表面には艶がある。水中にある地下茎は太くて短く、コウホネのようにはならない。
【ヒツジグサに似た花】
・スイレン
・コウホネ
・オニバス
・ガガブタ
・アサザ
ヒツジグサの基本データ
【分 類】スイレン科スイレン属
多年草
【漢 字】未草/羊草(ひつじぐさ)
【別 名】ヒツジスイレン/スイレン
【学 名】Nymphaea tetragona
【英 名】Pygmy water lily
【開花期】6~9月
【花の色】白
【草 丈】─