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ヒオウギアヤメ/ひおうぎあやめ/檜扇文目

Beachhead Iris 

ヒオウギアヤメは皇室の紀子さまの「お印」
ヒオウギアヤメは皇室の紀子さまの「お印」
ひおうぎあやめ,植物
開花前の様子
葉っぱ,画像
葉は長さ20~40センチほど
アヤメとヒオウギアヤメの違い
太い主脈はなく平行脈
ひおうぎあやめ,葉
株元の感じが名前の由来
開花時期
開花は6~8月
花,画像
ヒオウギアヤメの花
実,種子
花の後には楕円球の果実がなり、褐色に熟す

 

【ヒオウギアヤメとは】

・北海道と中部以北の本州に分布するアヤメ科の多年草。アヤメに似た花を咲かせるが、葉の並び方が同じアヤメ科のヒオウギに似ること、あるいは宮中で使われていたヒノキ製の扇である「檜扇」に似ることから、ヒオウギアヤメと名付けられた。

 

アヤメは乾いた山野に自生するが本種は寒冷な湿地を好み、より標高の高い亜高山~高山に見られる。日本以外のアジア東北部、カナダ、アラスカなどにも分布しており、アヤメの仲間では最も寒い場所に育つとされる。

 

・ヒオウギアヤメの開花は6~8月。アヤメの花茎は分岐しないがヒオウギアヤメの花茎は分岐しながら高さ60~70センチに育つ。花は直径8センチほどの青紫色でアヤメに似るが、花筒は短い。

 

・花の構造は少しわかりにくいが、花弁にあたる花被には外花被と内花被がある。外側に垂れ下がる3枚の外花被は大きな円形でアヤメと変わらないが、アヤメでは頂部に立ち上がる内花被が本種では小さくて目立たず、代わって三つに裂けた花柱が外花被に寄り添うように垂れ下がる。学名にあるsetosaは「刷毛状の」を意味するが、これは内花被の形状に由来し、筆のように尖って直立する。

 

・葉は長さ20~40センチ、幅1~3センチの剣状で基部は紫がかった淡い緑色。ハナショウブのように太く隆起した葉脈(中肋)は見られない。アヤメに比べると葉の幅は広めで茎は太く、数枚の苞葉がある。

 

【ヒオウギアヤメに似た植物】

ヒオウギ

 ヒオウギの別名にもヒオウギアヤメがあって紛らわしいが、檜扇の葉はより檜扇に近い。

 

アヤメ

 

カキツバタ

 

イチハツ

 

ノハナショウブ

ヒオウギとヒオウギアヤメの違い
ヒオウギの葉は、いかにも「檜扇」らしい

ヒオウギアヤメの基本データ

 

【分 類】アヤメ科/アヤメ属

     多年草 

【漢 字】檜扇文目(ひおうぎあやめ)

【別 名】

【学 名】Iris setosa

【英 名】Beachhead Iris

【開花期】~8月

【花の色】青紫色

【草 丈】~70cm

 

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