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イワダレソウ/いわだれそう/岩垂草
Common lippia
【イワダレソウとは】
・関東地方南部~沖縄の各地に分布するクマツヅラ科イワダレソウ属の多年草。日当たりのよい場所を好み、海岸の岩場で垂れるように育つためイワダレソウと名付けられた。
・日本の在来種であり、稀に庭園のグランドカバー(地被)などに使われるが、イワダレソウとして流通しているのは、南アフリカを原産とするヒメイワダレソウであることが多い。近年では本種の改良種であるクラピアも出回っており混同されがちだが、それぞれ性質に違いがある。
・葉は長さ1~2センチの細長い卵形。やや肉質で表面は濃緑色。葉の上半分は縁に粗いギザギザがあり、中心の葉脈が目立つ。茎は分岐しながら地を這うように伸び、節から根を出して育つ。イワダレソウは「植えてはいけない」とされるほど繁殖力があり、庭植えの場合は定期的に刈り込む必要がある。
・開花は夏~秋で、葉の脇から立ち上がった葉よりも長い花茎に、白あるいは淡い紅紫をした小花が多数集まって咲く。小花の直径は2~4ミリで、微かな唇形になる。花序(花の集り)は松ぼっくりのような円柱状で、小花は下から順に咲き上がる。
【イワダレソウの品種】
・クラピア
イワダレソウの改良種で、より草丈が低いこと、茎葉が密生すること、種子ができないこと、乾燥や塩害に強く、在来種よりも管理しやすいことを特徴とする。
【イワダレソウに似た花】
・ヒメイワダレソウ(姫岩垂草)
リッピアという名前で出回る品種。茎葉が本種より細かく、草丈も5センチほどに収まる。
イワダレソウの基本データ
【分 類】クマツヅラ科
イワダレソウ属
多年草
【漢 字】岩垂草(いわだれそう)
【別 名】クラピア
【学 名】Phyla nodiflora
【英 名】Common lippia
【開花期】7~10月
【花の色】白、淡い紅紫
【草 丈】~20cm