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コマユミ/こまゆみ/小真弓
Komayumi tree
【コマユミとは】
・北海道から九州までの各地に分布する落葉低木で、自生は原野の水辺や山地の林内に多い。庭木として使われる例は少ないが、モミジと並んで紅葉が美しいため公園等に植栽されることもある。日本のほか中国やアジア東北部にも分布。
・葉、果実及び樹高がマユミよりも小さいため、コマユミと名付けられた。マユミとニシキギの中間種とする説もあるが、性質はニシキギそのものであり、葉の形状や果実の様子もニシキギと同し。そもそも両者は同じ木で、枝にコルク質の「翼」ができるものをニシキギ、できないものをコマユミと呼んでいるに過ぎないと解釈する説もある。
・早い場所では8月上旬から紅葉し、その色合いも鮮明であるため、モミジに次いで美しい紅葉樹とされることもある。
・コマユミの開花は初夏(5~6月)。花は直径7~8ミリほどで、黄緑色の花弁が4枚ある。雌雄同株で花には雄花と両性花があり、雄花は4本ある雄しべの葯が目立ち、両性花の雄しべは退化している。花軸はマユミより短い。
・9~11月にはニシキギ、ツリバナ、マサキと同じようにオレンジ色の仮種皮のある果実ができる。マユミは果軸が枝分かれして多数ぶら下がるが、コマユミの果実は1~2個程度。熟すと裂開するが、長い期間にわたって枝に残る。アルカロイドのエボニンという毒性物質を含んでおり食用にはならない。
【コマユミの育て方のポイント】
・丈夫で育てやすく、病害虫に強い。
・日向の乾燥地を好むが、日陰にも強い。ただし、日陰では紅葉があまり冴えない。
・雌雄同株であり、1本だけでも果実ができるが、挿し木でも増やすことができる。
・枝が奔放に伸びるため樹形を維持するには刈り込みが欠かせない。芽を出す力は強く、刈り込みにはかなり耐える。
【コマユミの品種】
・ヒメコマユミ(コバマユミ/コバノコマユミ/ヒメマユミ)
京都府下由良川の上流に見られる品種で、葉が小さく、細枝を多数分岐する。
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コマユミの基本データ
【分類】ニシキギ科/ニシキギ属
落葉広葉/低木
【漢字】小真弓/小檀
【別名】─
【学名】Euonymus alatus
form striatus
【英名】Komayumi tree
【成長】やや早い
【移植】普通
【高さ】1~3m
【用途】公園/紅葉
【値段】1500円~