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キンギンボク/きんぎんぼく/金銀木
Morrow's honeysuckle
【キンギンボクとは】
・北海道南西部~東北地方の日本海側に分布するスイカズラ科の落葉低木。山地や海岸沿いの林内に自生するが、花や果実を観賞するため、庭園や公園にも植栽される。
・キンギンボクの開花は4~6月。枝先にある葉の脇に直径2~3センチの花が二輪ずつ咲く。咲き始めは白いが次第にクリーム色、そして黄色へと変わり、時季によっては白と黄色の花が一緒に見られるため、それぞれを金と銀に見立てて、キンギンボクと名付けられた。
・花先は五つに裂け、それぞれの裂片は長さ1センチほど。シベは放射状に伸び、甘い香りがある。花の基部はやや膨らみがあり、長さ2~3センチの柄に連なる、花柄にも毛を生じる。
・花の後にできる果実は直径6~8ミリの球形。7~9月に熟すと透き通るような赤色になる。二つ並んだ果実の様子が瓢箪(ヒョウタン)に見えることから、別名をヒョウタンボクという。花は離れて咲くが果実になると合着し、未熟なうちは特にヒョウタンっぽく見える。
・艶やかな赤い果実は鳥が好んで食べるが、猛毒があるため食用にならない。誤って食べると嘔吐、下痢、麻痺を引き起こし、大量に摂取すれば生命に関わるとされる。このため「嫁殺し」などの別名がある。
・葉は長さ2~6センチの長楕円形で両面に軟毛がある。縁にギザギザはなく、枝から対になって生じる「対生」。若い枝は緑色で柔らかな毛が多いが、古くなると表面は灰褐色となり、内部は空洞になる。枝は分岐が多く、枝葉が密生しやすい。
【キンギンボクの育て方のポイント】
・鑑賞用として庭植えすることもあるが、毒のある果実がたわわになるため、幼児やペットのいる家庭では注意する必要がある。
・土質を選ばず丈夫に育ち、剪定にも強い。
【キンギンボクの品種】
・オオヒョウタンボク
中部地方及び広島県の亜高山に分布する品種。実はキンギンボクと同じようなヒョウタン型で、葉は長さ5~14センチになる。
・オオバヒョウタンボク
北海道西南部、本州及び四国に分布する品種で、名前のとおり長さ6~10センチの大きな葉になる。実はヒョウタンのようにならず二つ並んだ実の底部が接する程度。アラゲヒョウタンボクともいう。
・オニヒョウタンボク
群馬、長野などの深山に自生する品種。葉がキンギンボクよりも大きいのは上記二種と同じでが、オニヒョウタンボクは果実が直径1センチ前後のヒョウタン型になる。
よく似た赤い実ができるが、こちらは食用になる。
キンギンボクの基本データ
【分類】スイカズラ科
スイカズラ属
落葉広葉/低木
【漢字】金銀木(きんぎんぼく)
瓢箪木(ひょうたんぼく)
【別名】ヒョウタンボク/ドクブツ
嫁殺し
【学名】Lonicera morrowii
【英名】Morrow's honeysuckle
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】1~2m
【用途】花木/鉢植え
【値段】800円~