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コバノガマズミ/こばのがまずみ/小葉莢蒾
Kobanogamazumi tree
【コバノガマズミとは】
・福島県以西の本州、四国及び九州に分布するレンプクソウ科の落葉低木。西日本に多いガマズミの仲間で、人家近くの丘陵や山林で普通に見られるが、花や実が美しく、あまり大きくならないため庭木として栽培されることもある。
・文字どおりガマズミよりも葉が小さいとしてコバノガマズミと名付けられた。葉は長さ4~9センチ、幅2~4センチほどで枝から対になって生じる。葉の長さはガマズミと変わらないが、葉の幅がより細く、面積は小さい。
・葉の先端は鋭く尖り、縁のギザギザ(鋸歯)が目立つ。葉柄が短い(2~4ミリ)ことや托葉(葉柄の付け根にある小さな葉状のもの)があるのが本種の特徴であり、ガマズミと見分けるポイントとなる。コバノガマズミの葉の表面には小さな突起があり、手で触れるとざらつくが、ガマズミのような毛はない。環境がよければ黄色や赤紫色に紅葉する。
・コバノガマズミの開花期は4月~5月で、枝先に直径5ミリほどの小花が半球状に集まる。花先は五つに裂け、それぞれの裂片が平らに開いて、雄しべが長く飛び出す。花もガマズミに比べれば小さい。
・果実は9~11月頃に赤く熟す。甘酸っぱくて食用になるが、生のままではさほど美味しくないため、果実酒にするのが最適。形はガマズミと同じだが、やや大きい。
【コバノガマズミの育て方のポイント】
・ガマズミと同様に丈夫な性質を持ち、北海道から九州まで土地を選ばず丈夫に育つ。
・半日陰程度なら耐えられるが、花や紅葉を十分に楽しむには日当たりが必要。
・剪定に強いが、自然樹形を楽しみたい。
【コバノガマズミに似た木】
コバノガマズミの葉柄には毛を生じるが、オトコヨウゾメの葉柄には毛がない。
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コバノガマズミの基本データ
【分類】レンプクソウ科/ガマズミ属
落葉広葉/低木
【漢字】小葉莢蒾(こばのがまずみ)
【別名】─
【学名】Viburnum erosum Thunb
【英名】Kobanogamazumi tree
【成長】やや早い
【移植】簡単
【高さ】1~4m
【用途】公園/雑木の庭
【値段】800円~