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ギンドロ/ぎんどろ/銀泥
Silver leaved poplar
【ギンドロとは】
・ヨーロッパから西部アジアを原産とするポプラの一種。明治中期に日本へ渡来した。中国や朝鮮半島にも見られる。材が固くて衝撃に強いことから、かつて西洋では戦士の楯や荷箱を作るのに使われた。
・葉の裏が著しく白いドロノキという意味合いで名付けられた。正式な和名は「ウラジロハコヤナギ」。葉の裏側には白い腺毛がフェルトのように生じており、肌触りが良いが、夏には脱落する。若い枝や冬芽にも白い腺毛が生じる。
・葉の裏表のコントラストが美しく、爽やかな印象を持つため、欧米では庭木として一般的に使われる。土地が狭く夏の気温が高い日本ではあまり普及しておらず、花材(リース、ドライフラワー、押し花)としての利用が多い。
・葉の大きさ、形は発生場所や樹齢によって大きく異なる。通常は直径6~12㎝ほどだが、大きな葉は直径15センチにも及び、ハート型のもの、手のひら状に浅く3~5つに裂けるものがある。
・雌雄異株で、雌株は枝が横へ、雄株は枝が上へと育つ傾向がある。このため街路樹としては雄株を使うことが多い。開花は葉が出る前の3~4月だが、高い場所に咲くため観察しづらい。
【ギンドロの育て方のポイント】
・丈夫な木であり、日本全国で栽培されるが、寒冷な地域ほど成長が早く、北海道や東北地方では幹回りが2~3mの大木も見られる。
・暖地に植えた場合はカミキリムシなど害虫の被害に遭いやすい。
・日向を好む典型的な「陽樹」だが、乾燥は嫌うため湿気の多い場所が適している。
・成長が早く、芽を出す力も強いため、強度に剪定し樹形を維持する。枝は乱れやすく、枝ぶりを鑑賞するような木ではない。
・海辺の防風林にも使われるが、根が浅いため特に植栽直後は支柱が欠かせない。
・挿し木によって容易に繁殖できる。
【ギンドロの品種】
・葉が黄色い「リチャーディー」などがある。
【ギンドロに似ている木】
・シナヤマナラシ
ギンドロとよく似た木で混同されやすいが、葉が卵型であることや、葉の裏側が灰色である点が異なる。
・ドロノキ
・ポプラ
ギンドロの基本データ
【分類】ヤナギ科/ハコヤナギ属
落葉/高木
【漢字】銀泥(ぎんどろ)
【別名】ウラジロハコヤナギ
ハクヨウ(白楊)
ギンヤマナラシ/ホワイトポプラ
【学名】Populus alba
【英名】Silver leaved poplar
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】15~25m
【用途】街路樹/公園/防風林
【値段】1000円~