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カンレンボク/かんれんぼく/旱蓮木

Cancer tree

かんれんぼく,樹木
開花期のカンレンボク 別名はキジュ(喜樹)
樹木,特徴,かんれんぼく
カンレンボクの冬芽
かんれんぼく,樹木
芽出しの様子
leaf of cancer tree
新葉の様子
かんれんぼく,葉
成葉の様子
生薬,喜樹果
カンレンボクの葉は長さ20セントほどと大きい
カンレンボクの花
蕾の様子
喜樹,画像
カンレンボクの開花は7~8月 
かんれんぼく,開花の様子
雌雄同株で雄花から雌花に変わるが、雄花期はアリが多い
cancer tree
開花期の様子 花は目立たない
かんれんぼく,樹木
未熟な果実(雌花期の終わり)の様子
喜樹果,カンレンボク
生薬としては「喜樹果」と呼ばれる実の様子
カンレンボク,かんれんぼく,特徴
冬の様子
キジュ,喜樹,庭木図鑑
カンレンボクの樹皮

 

【カンレンボクとは】

・中国の中南部(チベット)を原産とする落葉樹で、大正時代に日本へ渡来した。中国では街路樹に使われるが、日本では稀に公園や植物園等で見られる程度。

 

 

・丈夫で育てやすいことや、一つの果実の中にたくさんの種ができることから、かつての中国では子孫繁栄につながる縁起の良い木=「喜樹」としてもてはやされた。漢字表記は馴染みのない「旱蓮木」で和名はその訓読み。

 

 

・カンレンボクの開花は8~9月。花はヤツデのようなクリーム色の球形で雌雄同株。ヤツデと同様に雄花から雌花に変わっていく。咲き始めは多数の雄しべに覆われた球形で、雄しべが落ちると先端が三つに分かれた雌しべが顔を出し、凹凸が目立つようになる。

 

 

・花が終わると直径2~3センチほどの果実ができ、10~11月になると黄褐色に熟す。でき始めはヤマボウシのようだが、徐々に小型のバナナのような風体に変化していく。ほんのりと甘味があるが積極的に食用するようなものではない。

 

 

・英語名「Cancer tree」は、実や根に含まれるカンプトテシンという物質の構造が、抗がん剤の開発に大きく貢献したことから名付けられた。生薬名は喜樹果(きじゅか)という。

 

 

・葉は枝から互い違いに生じ、長さ10~25センチほどの楕円形になる。無毛で表面には光沢があり、規則的に並ぶ葉脈が目立つ。裏面もほぼ無毛だが葉脈の基部に綿毛がある。葉の縁にギザギザはないが大きく波打つ。

 

 

・樹皮は白っぽい灰色で樹齢を重ねると縦に浅く裂ける。

 

 

【カンレンボクの育て方のポイント】

・丈夫で育てやすいが、葉が大きいことや枝振りが単調なことなどから、庭木として個人宅に植栽するのには向かない。

 

 

・芽を出す力は強いため、剪定によってある程度成長を抑えることはできる。

 

 

【カンレンボクに似ている木】

アワブキ

 葉の様子が似た木で本種よりも普通に見られる。

 

 

ニッサボク

 カンレンボクの近縁種であり、性質が似る。

 

 

【名前が似ている木】

カンボク

 

カンレンボクの基本データ

 

【分類】ミズキ科(オオギリ科)

    カンレンボク属

    落葉広葉/高木

【漢字】旱蓮木(かんれんぼく)

【別名】カンレン/キジュ(喜樹)

【学名】Camptotheca acuminata

【英名】Cancer tree

    Tree of life

【成長】やや早い

【移植】普通

【高さ】20~30m

【用途】公園/街路樹

【値段】3000円~

 

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