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アベマキ/あべまき/棈
Chinese cork oak/Abe-maki tree
【アベマキとは】
・山形県以西の本州、四国及び九州に自生するクヌギ科の落葉高木。クヌギより個体数は少ないが、西日本の野山の雑木林を中心に分布する。クヌギによく似ている上、クヌギとアベマキの中間種「アベクヌギ」もあり、それらの区別は難しい。ものの、中国や韓国などの東アジアにも見られる。
・葉は長い楕円形で枝から互い違いに生じる。葉の縁に針状の鋸歯があってクヌギに似ているが、アベマキの葉は裏側にビロード状の毛があり、クヌギよりも白っぽく見える。
・庭木としての利用は少なく、クヌギと同様に薪や木炭の材料、シイタケの原木として使われることが多かった。灰黒色の樹皮はコルク層が発達しており、戦時中はコルクの代用とされた。
・アベマキという女の子のような名前は、「アベ」が岡山の方言で「あばた(=デコボコの意味)」、「マキ」は薪、つまり樹皮がデコボコした、薪にしかならない木という意味(諸説あり)。
・開花は春で、葉が開くと同時に雌雄の花を咲かせる。雄花は長さ10センチの紐状で、雌花は新しい枝から出た新葉の腋に1個ずつ咲き、3本の花柱(雌しべ)がある。
く。
・秋にはクリやクヌギに似た直径2センチほどの実(ドングリ)がなる。実だけでクヌギとアベマキを見分けるのは難しい。
【アベマキの育て方のポイント】
・日当たりと水はけのよい場所を好むほかは、丈夫で育てやすく、土質もあまり選ばない。病害虫にも強い。
・山間にふつうに見られるものの、庭木としては利用が少なく、話題性がある。
・自然樹形が美しく、剪定によって樹形を保つのは難しい。
【アベマキに似ている木、見分け方】
クヌギに似るが、アベマキは葉の裏が灰白色の毛で覆われ、全体に白っぽく見えるためクヌギと区別できる。
アベマキの基本データ
【分類】ブナ科/コナラ属
落葉広葉/高木
【漢字】棈/阿部槙(あべまき)
【別名】コルククヌギ/ワタクヌギ
ワタマキ/オニクヌギ
アベ(ホンアベ)/アベクヌギ
ミゾアベ(ミズアベ)
【学名】Quercus variabilis Blume
【英名】Chinese cork oak
Abe-maki tree
【成長】早い
【移植】ふつう
【高さ】10m~20m
【用途】雑木/公園/建材/薪/コルク
【値段】500円~