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ツブラジイ/つぶらじい/円ら椎

Tsubura-jii tree(Japanese chinquapin)

つぶらじい,スダジイとツブラジイ,違い,見分け
スダジイよりも実がまるいため「円ら」と命名された
つぶらじい,樹木
新芽と蕾の様子
葉っぱ,画像
ツブラジイの葉
ツブラジイ,つぶらじい,葉っぱ,画像
葉は長さ8センチほどで表面に光沢がある
つぶらじい,ツブラジイ,特徴
葉の裏側はスダジイと同様に黄色い
コジイの花,つぶらじい
開花期の様子
つぶらじい,ツブラジイ,雄花,雌花
雌雄の花が咲き、独特の匂いがある 雌花(右端)は緑色で上向きに咲く
ツブラジイ,樹木
熟した雌花の様子
つぶらじいの木
別名コジイ(小椎)だが樹高は20mを超す
つぶらじい,小椎の木
下から見上げた様子
ツブラジイの花粉,つぶらじい
開花期の木の下は花粉だらけになる
つぶらじい,ツブラジイ,コジイ,ドングリ
できはじめのドングリの様子
ツブラジイの実,つぶらじい
次第に黄褐色に変わり、やがて自然に裂ける
ツブラジイ 実
殻の中に潜む実はスダジイより小さい
円椎,つぶらじい,特徴
ツブラジイの樹皮

 

【ツブラジイとは】

・関東以西の本州、四国及び九州に見られるブナ科の常緑樹。類種のスダジイと併せて一般にシイノキと呼ばれる。西日本の山地に多いが、庭木としても江戸時代から防火用の垣根などに使われ、現代においても大きな屋敷や寺院にその名残が見られる。日本以外では朝鮮半島の南部に自生。 

 

 

・名前の由来には、果実(=堅果=ドングリ)に円みがあるためという説、ドングリの様子がツブ(タニシの古語)に似ているためという説がある。スダジイやマテバシイに比べれば丸みを帯びるが、球形というわけではない。 

 

 

・ツブラジイの葉は長さ4~10センチの長楕円形で枝から互い違いに生じる。スダジイに比べると小型でやや細長く、質は薄い。葉の縁の上半分にギザギザ(鋸歯)があるものと、ないものがある。

 

 

・ツブラジイの開花は5~6月。花には雌雄があり、よく目立つのはクリーム色をした紐状の雄花。雄花序(花の集り)は長さ5~10センチで、新枝の下部にある葉の脇から垂れ下がる。シイの仲間は昆虫によって受粉を促される虫媒花であり、雄花はクリイボタノキのような匂いを放って虫をおびき寄せる。 

 

 

・雌花の花序は長さ8センチほどで、上方にある葉の脇から直立する。雌花はその後、ドングリとなり、翌年の10~11月に熟す。ドングリは直径6~12ミリほどでスダジイより小さい。このため「コジイ(小椎)という別名がある。

 

 

・ドングリを覆う「殻斗」は三つに裂けるが、それぞれの裂片がさらに二つに裂けるため、六つに裂けるように見える。殻斗の中から顔を出した堅果は、スダジイと同様に食用となる。渋味がないため、アク抜きせずにそのまま炒めて食べることができるが、ヤマガラなどの野鳥もこれを好んで食べる。 

 

 

・樹皮はスダジイに比べると一般に亀裂が少なく平滑になりがち。材は稀に器具や建材に使われる。材木とした場合の材質はスダジイと異なるというが、遜色がないものもあり、個体差が大きい。ちなみにスダジイとツブラジイの雑種「ニタリジイ」というものもあり、見分けはつけにくい。

 

 

【ツブラジイの育て方のポイント】

・自生地は土地の肥えた山野であり、肥沃な土を好む。性質はスダジイと同様。大木となるため、一般家庭で庭木として維持するには、定期的な手入れと相応のスペースが必要となるが、スダジイに比べると寿命は短い。

 

 

・剪定にはある程度耐えるが、強度の剪定を繰り返すと衰弱しやすい。また、基本的には暖地性であり、関東北部より北では育ちが悪い。

 

【ツブラジイに似ている木】

・スダジイ

 

ツブラジイの基本データ

 

【分類】ブナ科/シイノキ属

     常緑広葉/高木

【漢字】円ら椎(つぶらじい) 

【別名】コジイ(小椎)/タイコジイ

【学名】Castanopsis cuspidata

    Schottky

【英名】Tsubura-jii tree

       (Japanese chinquapin)

【成長】やや早い

【移植】簡単

【高さ】10m~25m

【用途】主木/垣根/街路樹 

【値段】1500円~

 

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