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リュウキュウツツジ/りゅうきゅうつつじ/琉球躑躅
Ryuukyuu-tsutsuji(White azalea)
【リュウキュウツツジとは】
・ツツジ科の半落葉低木。大輪の白い花を咲かせるツツジの代表種であり、花付きがよいため江戸時代から栽培され、広く庭木として使われる。その起源には諸説あり、かつては中国からの渡来品とされたが、現在ではキシツツジとモチツツツジの交雑種とする説が根強い。
・リュウキュウツツジという名前は、琉球(沖縄)を経由して広まった説とするなどがあるが、詳細は分からない。沖縄のイメージが強いが、常緑性のツツジの中では耐寒性が高く、北海道でも南部であれば育てられる。
・リュウキュウツツジの開花は4月下旬~5月で、直径5~6センチになる漏斗状の花が、枝先に2~3輪ずつ咲く。花先は五つに裂け、10本の雄しべと花柄に密生する褐色の毛が目立つ。花は白の一重が基本だが園芸品種が多く、シロマンヨウ、フジマンヨウといった八重咲きや色違いの品種もある。
・花の後にできる果実は直径8ミリほどの細長い卵形で萼片に包まれ、10~11月になると褐色に熟す。他のツツジ類と同様に、実生や挿し木で容易に増やすことができる。
・葉は長さ3~4センチ程度の楕円形だが、時季によって大きさや形が微妙に異なる。新葉は両面とも細毛に覆われ、葉の縁は外側に巻き込み、春の葉は先端が明らかに尖るが、夏以降に生じる葉は緩やかに尖る。
・若い枝には褐色の毛があり、2~3年すると脱落して灰褐色の枝になる。枝は横に張り出して大きな株を作り、樹形は公園等に多用されるオオムラサキに似る。半常緑性の性質を持ち、寒冷地では晩秋以降、画像のように葉の一部が黄変し、時に落葉する。
【リュウキュウツツジの育て方のポイント】
・日なたを好むが、半日陰程度なら十分に耐えられる。ただし日照が乏しいと花付きは悪い。
・かなり丈夫な性質を持ち、環境が良ければ長命になる。土地を選ばずに育つが、本来は排水がよくて適度に湿った場所を好む。
・芽を出す力は強く、剪定に耐えて枝葉を密生させるが、枝葉が混み入るとハダニ等の被害に遭いやすい。剪定によって通風を確保したい。剪定の適期は花後すぐ。
リュウキュウツツジの基本データ
【分類】ツツジ科 ツツジ属
半常緑広葉 低木
【漢字】琉球躑躅(りゅうきゅうつつじ)
【別名】シロリュウキュウ
ヒラドツツジ
【学名】Rhododendron
mucronatum G. Don
【英名】Ryuukyuu-tsutsuji
(White azalea)
【成長】早い
【移植】普通
【高さ】1~2m
【用途】公園/庭園/鉢植え
【値段】800円~