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ボックスウッド/ぼっくすうっど/須藤黄楊
Boxwood
【ボックスウッドとは】
・地中海沿岸から西アジアを原産とするツゲの仲間。一般的なツゲは和風の印象が強いが、ボックスウッドは葉の色が明るいため、洋風住宅にも違和感がないとして、垣根に利用されるようになった。
・日本での歴史は浅く、1970年代に「須藤信喜」という人が北米から持ち帰ったことに端を発する。別名のスドウツゲはこの須藤氏にちなむ。
・葉は直径1センチほどの楕円形で枝から対になって生じる。先端は僅かにへこんで縁にギザギザはない。若葉は鮮やかなライトグリーンだが成葉は濃緑色となり、環境によっては冬季に葉の色がくすむ。
・名前のとおり箱型に刈り込むのが一般的で、公共スペースや工場、事業所等の植え込みにも使われることが多い。なお、名前の由来は刈り込みの形ではなく、材が緻密で、箱を作るのに適していることからきている。
・ボックスウッドの開花は4月頃。ツゲと同じように地味な花が咲く。花の後にできる果実もツゲ同様。でき始めは緑色で黒紫に熟す。
【ボックスウッドの育て方のポイント】
・丈夫な木であり、ほとんど手をかけずに育てられる。刈り込みに強いため好きな形に剪定できるが、きっかりと刈り込まず、自然な状態でも、この木の持ち味を楽しむことができる。
・ツゲほどに大きくならないため、背丈の低い垣根として利用できる。
・基本的には日向が好きな木だが、日陰にも耐えるため、あまり場所を選ばずに植栽できる。土質もよほどの荒地でなければ問題はない。
・寒さにやや弱く、冬期には葉が褐色に変化する。「ブロンズ色に変わる」と表現すれば美しいが、実際のところ枯れたように見えるため、これを嫌って植え替える御家庭があるほど、好みが分かれる。なお、葉は褐色に変化しても落葉樹のように一斉に葉を落とすことはない。
・風通しの悪い場所では、ハマキムシや蛾の幼虫の被害に遭いやすい。
【ボックスウッドの品種】
・葉に模様が入る斑入りボックスウッドがある。
【ボックスウッドに似た木】
・イヌツゲ
ボックスウッドの基本データ
【分類】ツゲ科 ツゲ属
常緑広葉 低木
【漢字】─(ぼっくすうっど)
【別名】スドウツゲ(須藤黄楊)
セイヨウツゲ(西洋黄楊)
【学名】Buxus sempervirens
【英名】Boxwood
【成長】普通
【移植】簡単
【高さ】1m~2m
【用途】垣根/公園/トピアリー
【値段】800円~