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カワラケツメイ/かわらけつめい/川原決明
Nomame senna
【カワラケツメイとは】
・本州、四国及び九州の各地に自生するマメ科の一年草。ケツメイ(決明)は同じマメ科のエビスグサの漢名であり、川原に生えるケツメイという意味合いでカワラケツメイと命名された。土手や草原、道端などで普通に見られ、朝鮮半島や中国東北部にも自生する。
・草全体がお茶の代わりになることで知られ、その飲み方を庶民に普及させたという弘法大使(空海)にちなんで「弘法茶」という別名がある。花が終わり、実が熟す前に刈り取ったものを刻んでから天日に晒すと、甘くて香ばしいお茶になる。
・カワラケツメイは生薬名を「山偏豆(さんぺんず)」といい、弘法茶はポリフェノールを豊富に含みながらもカフェインを含まず、かつ、消炎、利尿、整腸、便秘に作用がある。
・花期は夏から秋で、短い柄のある黄色い花を1~2輪ずつ咲かせる。花には卵形をした5枚の花弁と4本の雄しべがある。果実は平らな鞘状で、葉の付け根から斜め上に生じ、サヤの中には四角い豆が10粒ほど行儀よく並んでいる。果実は熟すと二つに分かれ、種子がこぼれ落ちる。
・茎には硬めの短毛があり、触れるとザラつく。葉は、細長くて小さな小葉が羽根状に並んでできており、クサネムやネムノキに似ている。柔らかな新芽は山菜とし、天婦羅などにして食べることができる。
・別名には「ハマチャ(浜茶)」「ノマメ(野豆)」「マメチャ(豆茶)」「ネムチャ(合歓茶)」「キツネチャ(狐茶)」などがあり、地方によって様々に呼ばれる。
【カワラケツメイに似ている植物】
・クサネム
同じような葉を持つが、カワラケツメイと異なり、茎が中空になっている。
熱帯産の一年草。豆果はカワラケツメイよりもはるかに大きく、種子を炒ったものがハブ茶の原料になる。「ケツメイ(決明)」という呼名は、エビスグサの煎汁を眼病の治療に使ったことにちなむ。
カワラケツメイの基本データ
【分 類】マメ科/ジャケツイバラ亜科
カワラケツメイ属
【漢 字】川原決明(かわらけつめい)
【別 名】ハマチャ(浜茶)/ノマメ(野豆)
マメチャ(豆茶)/ネムチャ(合歓茶)
キツネチャ(狐茶)
【学 名】Chamaecrista nomame
【英 名】Nomame senna
【開花期】8~10月
【花の色】黄色
【草 丈】~60cm