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ノシラン/のしらん/熨斗欄
White lilyturf
【ノシランとは】
・本州中部~沖縄に分布するキジカクシ科の多年草。暖地の海岸沿いにある林内に多いが、やや湿った半日陰地を好むため、ヤブランやジャノヒゲと同様、和風庭園の下草として使われることも多い。
・茎や葉が平たく、その様子が「熨斗(のし)」に似るとして「熨斗蘭」と名付けられた。「熨斗」とは、贈答品を包装する熨斗紙の上方にある飾りで、本来は乾燥させたアワビを紐状にして紙で包んだもの。
・ノシランの葉は長さ3~50センチ、幅4~15ミリの線形で表面は光沢のある濃緑色。裏面は縦筋が目立ち、葉の先端は垂れ下がるように育つ。耐寒性が多少乏しいものの、適地であれば常緑性で一年中、緑色の葉を保ち、質が厚いため潮風にも強い。
・開花は夏で、細く伸びた花茎の先に、白い小花をまばらに咲かせる。花の直径は1~2センチで、花弁のような萼片はやや反り返って下向きに咲く。花柄は1~2センチほどで、花茎の断面も平たくなる。
・花の後には淡い緑色の種子を剝き出しにした果実ができる。種子は12月~1月にかけて青紫色に熟し、たわわに実る姿は美しいが、風雨で落下しやすい。種子で増やすこともできるが、繁殖は株分けによることが多い。ただしノシランの地下茎はヤブランやジャノヒゲのように横へ広がらず、下方へ伸びる。
【ノシランの品種】
・斑入りノシラン
葉に白いストライプ模様が入る品種。明るい雰囲気を持ち、園芸用に流通する。北海道以南であれば植栽可能。
ノシランの基本データ
【分 類】キジカクシ科/ジャノヒゲ属
多年草
【漢 字】熨斗蘭(のしらん)
【別 名】─
【学 名】Ophiopogon jaburan
【英 名】White lilyturf
Mondo grass
Giant lilyturf
【開花期】7~9月
【花の色】白、紫
【草 丈】~50cm