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タンポポ/たんぽぽ/蒲公英

Dandelion

せいようたんぽぽ,花
セイヨウタンポポはほぼ一年中、花が咲く
タンポポの花言葉
花言葉は「真心の愛」「信託」など
dandellion,flower
花の裏にある総苞が反り返るのはセイヨウタンポポ 日本のタンポポは反り返らない
タンポポのタネ
花の後にできる綿毛は、数百の種子からなる
蒲公英の綿毛
綿毛は風に乗って10キロ以上も飛んでいく
dandelion
茎の様子

 

【タンポポとは】

・日本各地の道端、野原、荒れ地などに見られるキク科の多年草。タンポポの仲間は日本に約22種類が自生し、ヨーロッパを原産とする外来種のセイヨウタンポポと、カントウタンポポなどの在来種に大別されるが、以下は最も一般的なセイヨウタンポポについて記載。

 

・セイヨウタンポポが日本に渡来したのは明治時代の初期で、野菜あるいは乳牛の催乳用に導入されたのが始まり。北海道で栽培されていたものが風に乗って野生化し、現在では沖縄までの広い範囲に見られる。

 

・開花は2~12月と長く、春にしか咲かない在来ノタンポポと見分ける大きなポイントになる。花茎は中空で分岐せず、頂部に黄色い半球状の花を咲かせるが、これは多数の頭状花が集まったもの。

 

・花は在来種よりも大きめで、日が昇ると開花し、日が沈むと萎む性質を持つ。花の裏側にある緑色の「総苞」が反り返るのも在来種との違い。花が終わるとお馴染みの綿帽子ができ、冠毛のある種子が風に乗って飛んでいく。

 

・セイヨウタンポポがカントウタンポポなどの在来種より強いのは、春に限らず開花して種子を拡散すること、一株あれば虫を媒介せずに受粉できること、コンクリートで覆われたアルカリ性の土壌や乾燥に強いことなどによる。

 

・葉は全て株元から出る根生葉からなるが、葉の大きさや形は不揃いであり、羽根状に裂けるもの、深いギザギザが入るもの、全く切れ込みのない葉などがある。

 

・日本ではタンポポを食べる習慣はないが、フランスでは野菜として扱われ、若菜を茹でて水に晒し、アク抜きして食用にする。道端にあるタンポポは硬いが、草むらや日陰に生え、茎がピンクを帯びたものが柔らかでおいしい。

 

・タンポポは薬用にもなり、漢字表記の「蒲公英」は漢方の生薬名による。葉や茎をちぎると白い乳液が滲み出るが、これにはタクラサンが含まれており、胃腸を強くする働きを持つ。また根茎には苦味があり、コーヒーの代用になることで知られるが、油炒めにしてキンピラゴボウ風にして食べることもできる。

 

【タンポポの品種】

カントウタンポポ

タンポポの基本データ

 

【分 類】キク科/タンポポ属

     多年草

【漢 字】蒲公英

【別 名】セイヨウタンポポ

【学 名】Taraxacum officinale

【英 名】Dandelion  

【開花期】2~12月

【花の色】黄色

【草 丈】~30cm

 

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