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ゴマ/ごま/胡麻
Sesame
【ゴマとは】
・インドまたはアフリカを原産とするゴマ科の一年草。種子から油を採取、あるいは食用とするため古くから世界の各地で栽培される。日本にも有史以前に伝わり、遅くとも奈良時代には栽培が始まった。
・ゴマという名前は、漢名「胡麻」を音読みしたもの。「胡麻」は中国の西域にあった「胡」という国から来た「麻」に似た植物という意味。別名はウゴマ、巨勝など。
・開花は夏で「胡麻の花」は夏の季語、茎の上の方にある葉の付け根ごとに3輪ずつ咲く。花は白色で微かに紫色を帯びるが、その濃淡は環境や個体による。花は筒状で先端が五つに裂け、唇形になる。
・花は下から順に咲き、咲き終わったものから果実へと変わる。果実は長さ3センチほどの円柱状。内部は四つに分かれているが、熟すと頂部が自然に開き、お馴染みの種子「ゴマ」が拡散される。生け花では、種子を取り除いた「ゴマ殻」を漂泊して花材とする。
・ゴマの種子は多量の油分を含み、芳香と栄養価が高いため料理に使われるが、かつては照明用にも使われた。胡麻に含まれるセサミンはポリフェノール系物質「ゴマリグナン」の一つで、抗酸化作用を持つ。
・葉は幅の狭い楕円形で先端が尖る。縁にギザギザがないのが基本だが、茎の上部と下部では葉の形状が異なり、下の方の葉は三つに裂けることもある。葉には長い柄があり、茎から対になって生じるが、上部では茎から互い違いに生じるものもある。
・茎は小指ほどの太さで断面は四角で深い溝がある。葉や茎には軟毛が密生し、葉の付け根には黄色い小さな粒々がある。
【ゴマの品種】
・種子の色によって白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマ(淡い黄色)などと呼び分け、このうち白ゴマの品質と含油率が最も高いとされる。ただし、種子の色違いは正式な品種ではない。
【ゴマに似た植物】
・トウゴマ
・ゴマナ
・ゴマギ
ゴマの基本データ
【分 類】ゴマ科/ゴマ属
一年草
【漢 字】胡麻(ごま)
【別 名】ウゴマ/巨勝
【学 名】Sesamum indicum
【英 名】Sesamum
【開花期】7~8月
【花の色】白色で、紫を帯びる
【草 丈】~100cm