キク/きく/菊

Chrysanthemum

菊の花
キクという名は、漢名「菊」の音読みから
Chrysanthemum grandiflorum
学名は「金色の花」を意味するが
Chrysanthemum
こうした色合いの花もある
Chrysanthemum
花の大きさや形も品種によって様々
Chrysanthemum,bonsai
小菊は盆栽のように仕立てられることもある
食用のキク
食用菊

 

【キクとは】

・キク科の多年草あるいは一年草の総称で、冠婚葬祭などに使われる装飾用のイエギク(家菊)と、日本の野山~海岸に育つノギク(野菊)に大別されるが、一般的には前者を示すことが多い。

 

・イエギクは和のイメージが強く「和菊」と呼ばれることもあるが、唐の時代の中国において、シマカンギクとチョウセンノギクが自然交配してできた雑種を起源するもので、これに欧米で品種改良された西洋菊を加えた多くの品種からなる。

 

・日本に育つノギク(野生菊)の花はイエギクよりも小輪で、草丈もより小さいものが多い。ノギクにはイエギクほどの派手さはないが、20種以上がそれぞれに可憐な花を咲かせ、生け花の花材としては好まれる。

 

・イエギクが日本に渡来したのは奈良~平安時代のこと。当初は不老長寿の薬草として迎えられだが、桃山~江戸時代になると日本産のキクと交配するなどして多くの品種が作出された。今日では観賞のみならず、料理に使う食用菊や、蚊取り線香の原料になる除虫菊も知られる。

 

・イエギクは開花時期によって春菊、夏菊、秋菊、寒菊に、花色によって黄菊、白菊、紅菊に、花の大きさによって大菊、中菊、小菊などと分類する。本来の開花期は10月中旬~11月だが、開花時期を人工的に調整し、また、外国から輸入することで、四季を通じて市場に出回るようにしている。

 

・イエギクの花の色形、葉の形や全体的な性質については品種による差異が大きく、一概に記述するのは難しい。茎はやや木質化して硬くなり、草丈は最大で1mほどに達する。

 

・古代中国においては、独特の香りを放つキクの花には霊力があるとし、生命力の象徴としてウメ、タケ、ランと共に四君子と呼ばれ称賛されていた。

 

・現代の日本では馴染みが薄いが、9月9日は長寿や無病息災を祈る「重陽の節句」であり、菊を飾り、菊酒を飲み、菊の花弁を詰めた枕で寝るならわしがある。

 

【ノギクの品種】

 日本の野山に自生するノギクには以下のような品種がある。

キク科キク属

アワコガネギク
アワコガネギク
イソギク
イソギク

ハナイソギク
ハナイソギク
ノジギク
ノジギク

アシズリノジギク
アシズリノジギク
オオシマノジギク
オオシマノジギク

コハマギク
コハマギク
ナカガワノギク
ナカガワノギク

リュウノウギク
リュウノウギク
ワカサハマギク
ワカサハマギク

シマカンギク
シマカンギク

キク科ハマギク属

ハマギク
ハマギク

キク科シオン属

シオン
シオン
シラヤマギク
シラヤマギク

カワラノギク
カワラノギク
シロヨメナ
シロヨメナ

ゴマナ
ゴマナ
コンギク
コンギク

ノコンギク
ノコンギク
ハコネギク
ハコネギク

ユウガギク
ユウガギク
ヨメナ
ヨメナ

カントウヨメナ
カントウヨメナ
ミヤマヨメナ
ミヤマヨメナ

ダルマギク
ダルマギク
ミヤコワスレ
ミヤコワスレ

キク科ムカシヨモギ属

アズマギク
アズマギク

キクの基本データ

 

【分 類】キク科/キキョウソウ属

     多年草

【漢 字】(きく)     

【別 名】翁草/鞠花/少女草

【学 名】Chrysanthemum morifolium

【英 名】C

【開花期】10~11

【花の色】黄色

【草 丈】~80cm

 

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