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ブーゲンビレア/ぶーげんびれあ
Bougainvillea
【ブーゲンビレアとは】
・ブラジルなどの中南米を原産とし蔓性となる、オシロイバナ科イカダカズラ属10数種類の総称。日本ではブーゲンビリアとも呼ぶ。色鮮やかな花が年に何度も咲くため、観賞用として世界各地に植えられる。
・ブーゲンビレアという名前は、フランス軍の提督であったルイ・アントワーヌ・ブーゲンビル(ブーガンヴィル)に由来し、18世紀後半、彼の舟に乗っていた博物学者がリオデジャネイロで本種を発見したことにちなむ。ブラジルでは春に咲くことから、ポルトガル語で春を意味する「プリマベーラ」と呼ばれる。
・花弁のように見えるのは葉が変化した「苞」で、本当の花は苞に囲まれた中に咲く。苞がカラフルなのは、雨の多い熱帯地方で花を長持ちさせ、より多くの虫に花粉を運んでもらうための工夫とされる。
・本当の花はクリーム色の筒状で花弁はなく、先端が5~6つに裂ける。花筒の長さは2センチほど。花の後には画像のようなやや角ばった果実ができる。
・苞は3枚が1セットで生じ、品種によって、ピンク、白、紅紫、オレンジ、クリーム色などになる。大きさや形にもバリエーションがあるが、通常は長さ2.5センチのハート型。花は4月以降ほぼ一年中咲いているが、夏季の開花が最も多い。花が咲き終わると苞は色褪せる。
・葉は長さ5~10センチの楕円形あるいは卵形で先端が尖る。縁にギザギザはなく、表面には光沢があり、ツルから互い違いに生じる。茎には曲がったトゲがまばらにあり、これを他物に絡めて育つ。
【ブーゲンビレアの育て方のポイント】
・南国のイメージが強いが、霜が降りなければ戸外でも生育できる。
・乾燥気味の日なたを好み、日陰では花が咲かない。また、養分や水分が過剰な場合も花つきが悪くなる。
・病害虫に強いが、風通しの悪い場所では稀にアブラムシが発生する。
・花はその年に伸びた枝の先に咲く。春先に剪定しすぎると、花が咲かなくなる。
・蔓性であり通常はトレリスや棚などにして管理するが、刈り込みを重ねるとやがては一般的な樹木のように自立する。
【ブーゲンビレアの品種】
・苞の色形の違い以外にも、八重咲きになるものや葉に模様の入るものなど、数多くの品種がある。
ブーゲンビレアの基本データ
【分類】オシロイバナ科/イカダカズラ属
常緑つる性植物
【別名】Bougainvillea
【学名】イカダカズラ(筏葛)
ハナイカダカズラ
ココノエカズラ
テリハイカダカズラ
ブーゲンカズラ
【成長】やや早い
【移植】挿し木で増やすのが一般的
【高さ】0.5m~5m
【用途】公園/棚/鉢植え
【値段】1200円~