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ツルコケモモ/つるこけもも/蔓苔桃

Cranberry

つるこけもも,植物,実
秋に熟す果実は食用になる
クランベリー,葉
葉は小さく、長さ1センチ前後
つるこけもも,枝葉
枝は細い針金状で分岐しながら横へ広がる
ツルこけもも
枝の長さは10~20センチほど
Cranberry
開花は6~7月
つぼみ,ツボミ
蕾の様子
クランベリー,つるこけもも
開花期の様子
Cranberry
花冠は深く四つに裂けて反り返る
クランベリー
未熟な果実の様子
高山に生える赤い実の低木
果実が熟すのは9~10月
くらんべりー,画像
常緑樹だが実が熟す頃には紅葉する

 

【ツルコケモモとは】

・北海道及び中部以北の本州に自生するツツジ科の常緑低木。冷涼な土地を好み、標高の高い場所にある湿原でミズゴケなどと共に育つが、秋にできる果実が食用になることで知られる。日本以外でも北半球の寒冷地に広く分布し、より大きな果実ができる北米産のものはクランベリーと呼んで親しまれる。

 

・ツルコケモモの開花はコケモモとほぼ同じ6~7月。開花期になると茎から花茎をまばらに伸ばし、その先端に小さなピンク色の花を2~3輪ずつ咲かせる。花先は直径1センチほどで深く四つに裂けるが、開花するとすぐに反り返り、8本ある雄しべが剥き出しに。コケモモの花は釣り鐘型だが、ツルコケモモの花は直立するように咲く。

 

・花の後にできる果実は直径1センチほどの球形でコケモモより小さい。9~10月に赤く熟すと食用となり、ジャム、ジュース、果実酒に使われる。果実は水分が多く酸味は強いが、味と香りがよい。また、ポリフェノールやビタミンが含まれており、イヌイットはお茶として飲用していたという。

 

・葉は厚手の卵型で長さは7~15ミリほどで枝から互い違いに生じる。表面には鈍い光沢があり、裏面は粉を吹いたようになる。細い枝は長さは最長20センチほどで直立することも多いが、コケモモに比べると横に這いやすいためツルコケモモと呼ばれる。 

 

【ツルコケモモの育て方のポイント】

・日向であれば土質を選ばずに育つが、平地の夏の暑さや乾燥にはかなり弱く、夏場に葉を落とすことがある。都会の屋外で健全に育てるのは難しめ。

 

・果実は食用になるが、その数はコケモモに比べると少なく、実用するには相当な数を植栽する必要がある。

 

【ツルコケモモに似た植物】

コケモモ

ツルコケモモの基本データ

 

【分類】ツツジ科/スノキ属

    常緑つる性/低木

【学名】Vaccinium oxycoccos

【別名】クランベリー

【成長】遅い

【移植】普通

【高さ】10~20cm

【用途】果樹

【値段】800円~

 

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