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ツリガネカズラ/つりがねかずら/釣鐘葛
Crossvine
【ツリガネカズラとは】
・北アメリカの中南部を原産とする常緑(半常緑)ツル性植物。初夏に咲く花が釣鐘状になるため、ツリガネカズラと名付けられた。
・開花は5月頃で、同科のノウゼンカズラよりも早い。花は直径5センチほどの漏斗型で、前年に生じた葉の付け根に2~5輪ずつ下向きに咲く。
・花はノウゼンカズラよりも小さめで花期も短いが、茶色がかったオレンジ色はノウゼンカズラと異なる趣を持つ。先端は五つに裂け、花筒の内部は黄褐色、その外側は赤褐色になるのが基本だが、花の外側がピンク色になる園芸品種もある。
・花には4個の雄しべと1個の雌しべがあるが、雄しべは花冠よりも短く、内部に密着するようにできるため見付けにくい。
・花には独特の悪臭があり、これをカレー粉の匂いにたとえた別名「カレーカズラ」「カレーバイン」がある。花の後にできる果実は長さ15センチ前後の扁平したサヤ状で、熟すと中から翼のある種子がこぼれ落ちる。
・葉は三枚一組で生じるが中央の葉は細かく分岐して巻きヒゲになるため、実際には二枚一組のように見える。小葉は長さ7~15センチ、幅3~5センチの長楕円形。巻きヒゲには吸盤状のものがあり、他物に絡んだり、吸着したりしながら長さ20mほどまで繁茂する。
【ツリガネカズラの育て方のポイント】
・年間を通じて緑の葉を持つが、寒冷地では葉を落とすことがあり、半常緑性の扱いになることもある。地植えは東北地方以南が無難だが、温室で管理すれば冬季にも花が咲く。
・日当たりがよく、肥沃かつ適度に湿った場所を好む。半日陰でも育つが花付きは悪くなる。
・ツルはよく伸長するが、他のツル性植物よりは巻付く力が弱い。アーチやフェンスにしっかりと固定しないと、収拾のつかない樹姿となる。
【ツリガネカズラに似た植物】
ツリガネカズラの基本データ
【分類】ノウゼンカズラ科ツリガネカズラ属
常緑つる性広葉 木本
【別名】カレーバイン/カレーカズラ
ビグノニア
【学名】Bignonia capreolata
【成長】早い
【移植】難しい
【高さ】─
【用途】トレリス/フェンス/壁面緑化
【値段】900円~