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ツキヌキニンドウ/つきぬきにんどう/突貫忍冬
Trumpet honeysuckle
【ツキヌキニンドウとは】
・北アメリカの東部及び南部を原産とする半常緑(あるいは常緑)つる性植物。日本に来たのは明治初年で今日では鉢や切花などにも広く使われる。
・一度聞いたら忘れられない「ツキヌキ」という和名の由来は、画像でよく分かるように、花に一番近い葉の基部が癒合し、花が葉を突き抜いて咲いているかのように見えることから。ちなみに「ニンドウ」はスイカズラの別名「忍冬」で、冬の寒さに耐えて葉の緑を保つことからきている。
・開花は5~9月で、枝先に長さ3~4センチの細い筒状の花を2~4輪ずつ咲かせる。花は外側がオレンジで内側が黄色。開花後次第に色が濃くなる。5本ある雄しべと花柱(雌しべ)が花先から少し飛び出す。
・スイカズラの仲間だが、花にスイカズラほどの香りはなく、蜜もない。しかし、原産地では蜂雀が花に集まるという。オレンジの花が一般的だが、黄色や深紅の花が咲く品種もある。
・葉は長楕円形で縁にギザギザはなく、蔓から対になって生じる。表面は濃緑色で光沢があり、裏面は蝋質となって白っぽい。
・自然環境では結実しにくいが、人工授粉をすれば10月頃に球形の赤い果実ができる。
【ツキヌキニンドウの育て方のポイント】
・日向であれば土質を選ばずに育ち、ツルはよく伸長する。
・他のツル性植物よりもツルは細く、勢いも弱いため、強度の剪定は枯れの原因となる。
【ツキヌキニンドウの品種】
【ツキヌキニンドウに似た植物】
・ツキヌキオトギリ
オトギリソウ科の多年草で本種と同じように癒着した葉を茎が突き抜ける。四国~琉球列島の山中で稀に見られるが、道路工事等によって個体数が激減している。中国、インド、インドシナにも分布。
ツキヌキニンドウの基本データ
【分類】スイカズラ科/スイカズラ属
半常緑つる性広葉低木
【別名】ツキヌキ/ロニセラ
トランペット・ハニーサックル
【学名】Lonicera sempervirens
【成長】やや早い
【移植】難しい
【蔓長】5~6m
【用途】トレリス/フェンス
【値段】1200円~