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マメガキ/まめがき/豆柿
Date plum
【マメガキとは】
・中国を原産とするカキノキ科の落葉樹。日本に渡来したのは江戸時代で、当初はニスや塗料の役割を果たす柿渋を採取するために栽培されていたが、庭木として使われるようになり、カキノキの台木としても利用される。中国以外でも朝鮮半島や西アジアの各地に分布。
・マメガキという名は文字どおり、小さな実がなるカキノキという意味合い。別名シナノガキ(信濃柿)には、長野県で多く栽培されたことによるとする説があるが、本種とシナノガキは別種とする説もある。
・葉は長さ6~15センチほどの細長い楕円形で、枝から互い違いに生じる。若葉のうちは毛があること、両端が尖ることが特徴。葉柄は短く、葉の両面とも葉脈にそって細かな毛がある。テカテカした普通のカキの木の葉っぱとは明らかに印象が異なる。
・マメガキとはいえ、樹高10m、幹の直径は40センチ近くになる。そのわりに枝が細いため全体に弱々しく見えることが多い。
・マメガキの開花は6月頃。雌雄異株で雌株に咲くクリーム色の雌花は単独で咲き、雄株に咲く濃い紅色の雄花は1~3個がまとまって咲く。花も普通のカキより小さい。
・花の後にできる果実は直径1~2センチ。完熟しても甘味があまりないため美味しいとはいえないが、霜にあたって黒紫になれば甘味が出で、干しブドウのような味がする。このため別名はブドウガキ。
・英語名のDate plumは、デーツ(ナツメヤシ)とプラムを足したような味がするという意味。果実には種子が1粒入っており、食べるのに手間がかかるが、種のない種なしマメガキも稀に存在する。
・未熟な果実はタンニンを多く含み、これを収穫して臼で挽き、樽に詰めて暗所で発酵させて作るものが柿渋となる。柿渋には素材の防水性や防腐性を高める効果があり、和紙、布、紐、傘などに塗布する。
・マメガキの果実は生薬「君遷子(クセンシ)」として凍傷の治療や血圧降下に使う。
【マメガキの育て方のポイント】
・雌雄異株であり、実を採るためには両方の株が必要という説が根強いものの、厳密な雌雄はなく、複数を植えれば結果しやすい。
・日当たりの良い場所を好むが、夏の暑さや乾燥に弱く、条件の悪い場所では実が熟す前に消失する。植穴には腐葉土を入れ、株元には藁などを敷いて乾燥を防ぐのがよい。
・繁殖は播種によるのが普通。
【マメガキに似ている木】
・カキ
・アメリカマメガキ
アメリカを原産とするマメガキで、大正時代に日本へ渡来した。実は直径25~50ミリの濁ったオレンジ色で、紅色の斑点模様がある。果実は香りが良く、熟せば食用になる。
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マメガキの基本データ
【分類】カキノキ科/カキノキ属
落葉広葉樹/小高木~高木
【漢字】豆柿(まめがき)
【別名】シナノガキ
コガキ/ブドウガキ
【学名】Diospyros lotus
【英名】Date plum
【成長】早い
【移植】普通
【高さ】10m~12m
【用途】果樹/鉢植え/盆栽
【値段】1500円~