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ベニドウダン/べにどうだん/紅満天星
Beni doudann tree
【ベニドウダンとは】
・関東地方以西に分布するドウダンツツジの仲間。紀伊半島や山陽地方を中心とした西日本の太平洋側に多い。初夏に咲く花や野趣あふれる樹形が美しく、庭木として使われる。日本の固有種。
・葉はドウダンツツジと同じく枝先に車輪状につくが、枝から互い違いに生じる。長さは2~4センチでドウダンツツジと比べるとやや大きい。それでも紅葉する木としては葉の小さな部類に属し、紅葉は見応えがある。
・ベニドウダンの開花期は新葉が開いた後の初夏。画像のように真っ赤に近い花が5~10個単位でまとまって枝先に垂れ下がる。花は大きな釣鐘型で花冠は長さ5~8ミリ。大きく五つに裂け、さらに細かく裂ける。
・ドウダンツツジの仲間で、紅色の花が咲くためベニドウダンと名付けられたが、近畿以西ではサラサドウダンに似た淡い花色になることが多い。近畿以東に分布し、花色がより濃いものをチチブベニドウダンあるいは(チチブドウダン)と呼び分けることもある。両者の違いは花色のみならず、チチブドウダンは花柱が花冠よりも長く突き出す。
・花の後には乾いた果実が上向きにでき、10月頃、褐色に熟すと自然に裂けて種子を出す。
【ベニドウダンの育て方のポイント】
・耐寒性、耐暑性のあるドウダンツツジに比べるとややデリケートな性質を持つ。
・自生地は温暖な山地であるが暑さに弱い。多少、木陰になるような場所に植えるのがよい。特に夏の直射日光は葉焼けを起こすので禁物。
・樹形は自然に整うため、剪定によって人工的な形にするのは好ましくない。
【ベニドウダンに似ている木】
・ベニサラサドウダン
紛らわしい名前だがサラサドウダンの変種であり、より大きな花が咲く。
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ベニドウダンの基本データ
【分類】ツツジ科/ドウダンツツジ属
落葉広葉/低木
【漢字】紅満天星(べにどうだん)
【別名】ベニドウダンツツジ
トウダイツツジ
チチブドウダン
【学名】Enkianthus cernuus
f. rubens
【英名】Beni doudann tree
【成長】やや遅い
【移植】簡単
【高さ】2~5m
【用途】花木
【値段】2000円~