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ハリグワ/はりぐわ/針桑
Silkworm thorn
【ハリグワとは】
・中国及び朝鮮半島を原産とするクワの一種。明治時代に日本へ渡来し、養蚕が盛んであった頃はカイコの餌として各地で栽培されたが、現代では次第にその個体数が減っている。幹や枝に針のようなトゲがあり、蚕が葉を食べる(食葉(くは))ためハリグワと名付けられた。
・葉はヤマグワよりやや硬質で、艶がある。枝には写真のような鋭いトゲがあるのが特徴。なお、トゲは小枝が退化したもので、長いものでは3センチほどになる。
・葉以外にも用途は多く、樹皮は製紙用、薬用、染料(黄色)に、実は食用あるいは果実酒に、材は弓や器具用に、樹皮と根は薬用に使われる。
・6月ごろに黄色い鞠状の花を咲かせる。雌雄異株であるが、日本で見られるのは雌木が多い。花の直径は2センチほどでミツマタの花に似る。
・地中を這って伸びた根から新たな株を作る性質を持つため、1本のハリグワを植えれば複数を得ることができる。
【ハリグワの育て方のポイント】
・ヤマグワ同様、暑さ寒さに強く、丈夫で育てやすいものの、成長が早くて枝葉が間延びしやすい。剪定には十分に耐えるが、樹形を整えにくいことや、葉が大きいことから、観賞用として扱うことは少ない。
ハリグワの基本データ
【分類】クワ科/ハリグワ属
落葉広葉/小高木
【漢字】針桑(はりぐわ)
【別名】─
【学名】Cudrania tricuspidata
【英名】Silkworm thorn
【成長】早い
【移植】普通
【高さ】6~10m
【用途】養蚕
【値段】─