庭木図鑑 植木ペディア > ショウキウツギ

ショウキウツギ/しょうきうつぎ/鐘馗空木

Syouki-utsugi(Chinese beauty bush)

曙空木,鐘馗卯木,しょうきうつぎ
初夏に綺麗な花を咲かせるが、それほど普及していない
鐘馗様,うつぎ,ショウキウツギ
蕾はピンク色で、開花すると白くなる
しょうきうつぎ,花
アベリアより大きく、ツクバネウツギの花に近い
しょうきうつぎ
花柄や若い枝には目立った毛がある
しょうきうつぎ
開花期の様子
葉っぱ
若葉の様子
しょうきうつぎ,画像
花の後の様子(ぜひ拡大して御覧ください)
しょうきうつぎ,樹木
未熟な果実の様子
毛に覆われた実がなる,しょうきうつぎ
花の後にできる果実が名前の由来
疫病退散,祈念,木
鬼を滅する「鐘馗様(しょうきさま」に似るとする
しょうきうつぎの木,ショウキウツギ
放置すると株は大きくなり、樹形が乱れる
鐘馗ウツギ,樹皮
樹齢を重ねた幹はウツギに似る

 

【ショウキウツギとは】

・中国東部を原産とするスイカズラ科の花木。初夏に咲く花が美しく、欧米では庭木として広く普及しているが、日本での植栽は稀。ウツギといえどもウツギの仲間ではなく、街路や公園に多用されるアベリア(ハナゾノツクバネウツギ)の近縁だが、ショウキウツギ属は本種のみ。

 

・ショウキ(鐘馗)とはアマビエのような疫病除けの神であり、顔を覆うほどの黒いあごヒゲを特徴とする。本種の果実の様子がこれに似るため名付けられた。鐘馗は日本でも平安時代の末期から疫病除けや、魔除け、学業成就に効果があるとして信仰され、図像、飾り瓦、旗や端午の節句のモチーフとされる。

 

・ショウキウツギの開花は5~6月で、前年に伸びた枝から出る花序に釣鐘型をした花を二輪ずつ咲かせる。蕾はピンク色で花が進むにつれて白くなるように見えるが、これは花の外側が淡いピンク色で、内側が白いことによる。

 

・花の内側の奥まった部分には黄色い模様が入り、花冠(花弁のようなもの)の先端は五つに裂ける。花はアベリアより大きく、その基部にはツクバネウツギのように明瞭な毛がある。また、アベリアには果実がならないが、本種は上記のとおり剛毛に覆われた果実ができる。

 

・葉は長さ3~8センチの卵形で先端が尖り、縁には微かなギザギザがある。裏面の脈上や若い枝にも毛が多い。落葉性であり、晩秋から初冬にかけて紅葉するが、都市部ではあまり綺麗に紅葉せず、むしろ汚らしくなる。

 

【ショウキウツギの育て方のポイント】

・基本的に丈夫な性質を持ち、土壌を選ばずに育つ。半日陰程度なら耐えるが、花を十分に観賞するのであれば、肥沃かつ多少湿気のある日向に植えるのが望ましい。条件が整えば枝が垂れるほど花数が多くなる。

 

・耐寒性や耐暑性があり、東北地方の南部以西であれば地植えできる。病害虫にも強いが、日差しが強過ぎる場所では葉焼けを起こすことがある。

 

・アベリア同様に放置すると枝葉が繁茂して樹形が乱れる。剪定に強いため、定期的に刈り込んで管理する必要がある。主幹はなく株立ち状に育てるのが普通。

 

【ショウキウツギに似ている木】

アベリア

ツクバネウツギ

 

ショウキウツギの基本データ

 

【分類】スイカズラ科/ショウキウツギ属

       落葉広葉/低木

【漢字】鐘馗空木(しょうきうつぎ)

【別名】アケボノウツギ

    コルクウィッチア・アマビリス

    コルキッツァ

    ショウジョウウツギ

【学名】Kolkwitzia amabilis

【英名】Syouki-utsugi 

    (Chinese beauty bush)

【成長】やや早い

【移植】簡単

【高さ】2~3m

【用途】花木/公園

【値段】1000円~

 

目次=掲載草木一覧=サイトマップ

 

検索 植木ペディア内を検索します↓