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サンゴミズキ/さんごみずき/珊瑚水木
Siberian Dogwood
【サンゴミズキとは】
・中国東北部及び朝鮮半島(あるいはシベリア地方)を原産とするミズキ科の落葉樹で、シラタマミズキの変種とされる。寒冷地を中心に庭木として栽培されるが、落葉期に枝が赤く染まる性質を利用し、正月飾りやフラワーアレンジメントの花材として使われることも多い。
・サンゴミズキの開花は5~6月。枝先に生じた半球状の花序に、クリーム色をした小さな四弁花が多数集まって咲く。
・花の後にはシロシキブのような球形の果実ができ、秋(9~10月)になると乳白色に熟す。果実の直径は1センチほどで、先端に花柱(雌しべの跡)が残る。
・葉は長さ5~10センチの楕円形。縁にギザギザはなく、先端は尖る。枝から対になって生じ、葉の付け根部分にある葉柄は長く、赤みを帯びるのが特徴。葉は大きめで、紅葉期はよく目立つ。
・枝はやや硬く、複数が直立して株立ち状になる。樹皮は緑褐色だが、落葉後に寒さが進むと赤く色付く。この様子を海のサンゴに見たて、ミズキ科の植物であるためサンゴミズキと名付けられた。天然物とは思えない艶やかな紅色で好みは分かれるが、冬枯れの庭ではひときわ目を惹く。
【サンゴミズキの育て方のポイント】
・寒冷地の生まれだが、日本各地で栽培できる。基本的には丈夫な性質を持ち、土質を選ばずに育つ。
・水はけの良い日向を好み、日陰では花付きが悪くなる。
・成長は早いものの枝分かれが少なく、比較的スペースを取らずに育てられる。また、芽を出す力があるため、適宜剪定することもできる。
【サンゴミズキの品種】
・斑入りサンゴミズキ
葉に白い模様が入る品種。原種よりも爽やかな印象を持ち、ガーデニングでは人気がある。この他、黄色い模様が入るスパエッティなどもあり、葉色はバラエティに富む。
【サンゴミズキに似た木】
・オウゴンミズキ(黄金水木)
冬季に枝が黄色くなる近縁種。サンゴミズキと一緒にフラワーアレンジメントなどに使われる。これも人工的なほど黄色い。
サンゴミズキの基本データ
【分類】ミズキ科/ミズキ属
落葉広葉/低木
【学名】Cornus alba var. sibirica
【別名】サンゴモミジ/コーラルツリー
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】1~3m
【用途】花材/正月飾り
【値段】2000円~