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ネグンドカエデ/ねぐんどかえで
Boxelder (Acer negundo)
【ネグンドカエデとは】
・アメリカ太平洋沿岸を原産とするカエデの仲間。欧米や中国北部で古くから街路樹として植栽されており、日本には1882年に渡来した。北海道を中心として公園や街路に使われる。
・元来は樹液からシロップを採取するなど実用的に使われていたが、雄大な樹形や変化に富む葉色に価値があるとして観賞用としても普及してきた。特に斑入りのフラミンゴやエレガンスといった品種の人気が高い。ちなみにシロップは同じように利用されるイタヤカエデよりも甘い。
・葉の形はカエデの仲間とは思えない羽根状で、トネリコに似るとして、昭和の頃まではトネリコバノカエデという名前で親しまれていた。ガーデニング人気とともにネグンドカエデと呼ばれるようになってきた。
・雌雄異株で4月になると他のカエデ類と同様に黄緑色の花が垂れ下がるように咲く。10月頃に熟す実を原産地では食用とする。
・カエデの仲間としては珍しく挿し木で増やすことができる。苗木の成長も早く、成木となる前に開花することもある。
【ネグンドカエデの育て方のポイント】
・植栽の適地は原産地と同様に冷涼な地域であり、温暖な都市部では健全な葉になりにくい。
・日向を好み、日陰では枝葉が間延びして見すぼらしい樹形になるばかりか、うどんこ病の被害に遭うこともある。
・成長はかなり早く、大木になるが、萌芽力が強いため、強度の剪定にも耐える。しかし、葉の綺麗さとは裏腹に、枝の出方が雑であり、日本のモミジのように落葉期にも観賞に耐えるような樹形にはなりにくい。
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ネグンドカエデの基本データ
【分類】ムクロジ科/カエデ属
落葉広葉/高木
【漢字】─(ねぐんどかえで)
【別名】トネリコバノカエデ
セイヨウカエデ
【学名】Acer negundo
【英名】Boxelder (Acer negundo)
【成長】かなり早い
【移植】簡単
【高さ】10~20m
【用途】公園/並木
広い場所のシンボルツリー
【値段】800円~