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ヨウコウザクラ/ようこうざくら/陽光桜
Youkou(Japanese blooming cherry)
【ヨウコウザクラとは】
・バラ科サクラ属の落葉高木でソメイヨシノよりも少し早く咲く鮮やかな紅紫色の花を観賞するため、各地の公園や庭園に植栽される。アマギヨシノとカンヒザクラの交配によって人為的に作出された園芸品種であり、自然界には存在しない。
・開花は葉が出る直前の3月中旬から4月上旬。蕾は紫がかった濃いピンク色で、一足先に咲く同系統のカワヅザクラに似るが、花の直径は4~5センチほどでより大きい。
・花は数輪がまとまって垂れ下がるように咲く。一重咲きで5枚ある花弁の切れ込みは浅く、20本以上ある雄しべが目立つ。一般家庭では難しいが、大木に育てるとかなり見栄えがいい。
・葉は開花と同時あるいはやや遅れて展開する。成葉は厚めで幅の広い楕円形。縁には不規則なギザギザが目立ち、先端は細長く尖る。枝から互い違いに生じる。
・ヨウコウザクラの歴史は浅く、品種登録は1981年のこと。作者は愛媛県で教員を務めていた高岡正明氏で、戦争によって亡くした教え子の鎮魂と平和を祈念し、長い歳月を費やして作出した経緯は映画「陽光桜」に詳しい。
【ヨウコウザクラの育て方のポイント】
・南北に眠る教え子の鎮魂をテーマに作られただけあって、他のサクラよりも耐寒性や耐暑性があり、環境適応力が高い。
・日当たりと水はけの良い場所を好み、日照の不十分な場所では花付きが悪い。乾燥と強風に弱く、夏の強い西日は特に苦手とする。
・いわゆる徒長枝や、からみ枝が多く、樹形はまとまりにくい。剪定には弱く、下手に剪定すると樹勢が衰え、花数が減る。内部の枯れこんだ枝を切除する程度にとどめたい。
・寿命は100年以上とされ、園芸品種のサクラとしては長い。樹勢も強く、テングス病などに罹りにくい。ただし、他のサクラ類同様、日照と風通しの悪い場所では病害虫の被害に遭うこともある。
【ヨウコウザクラに似ているサクラ】
いづれも本種と同様にカンヒザクラを片方の親としており、鮮やかな紅色の花を咲かせるが、開花期は本種よりも早い。
ヨウコウザクラの基本データ
【分類】バラ科 サクラ属
落葉広葉 高木
【漢字】陽光桜(ようこうざくら)
【別名】陽光/ベニヨシノ(紅吉野)
【学名】Prunus 'Youkou-zakura
Prunus campanulata
'Yoko'
【英名】Youkou
【成長】早い
【移植】難しい
【高さ】5~8m
【用途】公園/花木/盆栽
【値段】1,500円~