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ヤマブキ/やまぶき/山吹
Yamabuki
【ヤマブキとは】
・北海道南部、本州、四国及び九州に分布するバラ科の落葉樹。湿気を好み、山野の林縁や低山の水辺や崖地などに群生する。日本以外では中国に自生し、ヨーロッパでは中国から持ち込まれたものが広く栽培されている。
・「山吹色」の語源となった花で、春になると深みのある黄色い花を咲かせる。同じような時季に咲く他の黄花より濃厚な色合いで古来から親しまれ、万葉集にも多くの歌が詠まれる。
・ヤマブキの開花は3~5月で、その年に伸びた枝の先端に1輪ずつ咲く。野生のヤマブキは一重で花弁は5枚だが、園芸品種には八重咲きのものがあり、より好まれる。
・花の後には星形の台座(萼)に乗って5つの実ができ、9~10月になると黒褐色に熟す。5つある果実のうち2つは早期に落下するが、残りの3つは長い間、枝に残る。一重咲きのヤマブキはよく結実するが、八重咲きはほとんど実がならない。
・葉は長さ4~8センチの卵形で枝から互い違いに生じる。先端は尖って縁には細かなギザギザがあり、裏面の葉脈は突き出る。幹(枝)は細くしなやかで株状に生え、始めは緑色だが、経年と共に褐色に変化する。
・ヤマブキという名の由来には、山地に生え、少しの風でも枝が振れることを意味する「山振り」を起源とする説などがある。また、学名にあるKerriaはイギリスにあるキュー植物園のガーデナーであったウイリアムカー(William Kerr)氏にちなむ。同氏は19世紀の始めにヤマブキを中国から持ち帰り、その後のヨーロッパにおける普及に貢献した。
【ヤマブキの育て方のポイント】
・丈夫で育てややすく、植栽場所さえ選べば、特別の管理は必要としないが、稀に枝枯れ病にかかることがある。
・大きな株から、しなやかに伸びる枝が美しいため、狭い場所では見映えがしない。
・湿気を好み、西日や乾燥に弱い。
・日当たりの悪い場所では花つきが悪い。
・地下茎を伸ばして増えるため、邪魔になった場合、適宜、根元から切り除く。根は広く浅く張るため、容易に引き抜くこともできる。
【ヤマブキの品種】
・シロバナヤマブキ(白花山吹)
花弁が5枚で白い花を咲かせる。紛らわしいが花弁は4枚でシロヤマブキとは異なり、葉は互生。
・ヤエヤマブキ
八重かつ大型の花が咲く品種で、花が派手なため植栽数は原種のヤマブキよりも多いが、果実はならない。
・キクザキヤマブキ(菊咲山吹)
菊状の花を咲かせるが、シワシワであまりパッとしない。
・フイリヤマブキ
葉に白い斑模様が入る。花は山吹より小ぶりで上品。
・キスジヤマブキ
小枝に黄色い筋が入る。
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ヤマブキの基本データ
【分類】バラ科/ヤマブキ属
落葉広葉/低木
【漢字】山吹(やまぶき)
【別名】面影草(おもかげそう)
かがみ草
【学名】Kerria japonica
【英名】Yamabuki
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】1~2m
【用途】公園/花木/切花
【値段】500円~