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ミヤギノハギ/みやぎのはぎ/宮城野萩
Miyaginohagi(Species of bush clover)
【ミヤギノハギとは】
・ヤマハギは秋を代表する花木だが、本種は別名を「夏萩」といい、夏のうちから美しい紅紫色の花をつける。花つきがよく、開花期には枝が地面に付くほど垂れ下がり、その優美な姿からハギの中では最も人気が高い。
・ミヤギノハギは、中部地方以北の本州日本海側に分布するケハギから園芸化されたものとされるが、現在では野生化したものが本州から九州までの広い範囲に分布する。
・ミヤギノハギという名は、宮城県仙台市郊外にあったハギの名所「宮城野」を原産地とする説や、地名とは関係なく花の美しさを表すために「宮城野」いう美称が付けられたという説があるが詳細は不明。「ハギ」は、「生える芽(キ)」を語源とし、株元からよく芽を出す性質を示す。
・花は長さ1.5センチほどでハギと総称される植物の中では最大。枝先から垂れ下がった花序は葉よりも明らかに長く、紅紫の小花を円錐状に多数咲かせる。ミヤギノハギの開花は8~10月だが、咲き始めはヤマハギより早い。宮城県では県の花として親しまれる。
・葉は小葉3枚が一組になって生じる3出複葉。小葉は長さ2~6センチの長楕円形で先端は尖り、基部はクサビ形。枝から互い違いに生じ、裏面と葉柄には毛がある。ヤマハギに比べると小葉は細長い。茎もより細長く、上部は反り返るようになり、開花期には枝先が地面に接することも多い。
・花の後にできる果実(豆果)は長さ1センチほどの扁平した楕円形。でき始めは緑色だが、10~11月頃になると茶褐色に熟す。
【ミヤギノハギの育て方のポイント】
・基本的には日当たりのよい肥沃な土地を好むが、適応力はあるため、痩せ地でも育てられる。
・丈夫な性質を持ち、放任しても開花するが、相当大きくなるため、毎年、秋の開花後か春先に地上部をすべて切り除く(根だけ残す)と、狭いスペースでも維持できる。
・日陰でも育てられるが、花つきが悪くなる。
【ミヤギノハギの品種、見分け方】
・シロバナハギ~白い花を咲かせる変種
・仙台ハギ~海岸の砂地に生える多年草。ハギとは関係がない。
【ミヤギノハギに似た植物】
・ヤマハギ
・キハギ
・ツクシハギ
・マルバハギ
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ミヤギノハギの基本データ
【分類】マメ科/ハギ属
落葉広葉/低木
【漢字】宮城野萩(みやぎのはぎ)
【別名】夏萩(ナツハギ)
【学名】Lespedeza thunbergii
【英名】Miyaginohagi
(Species of bush clover)
【成長】早い
【移植】難しい
【高さ】1~2m
【用途】花木/公園
【値段】800円~