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マルバノキ/まるばのき/丸葉の木
Redbud hazel
【マルバノキとは】
・中部以西の本州(石川~兵庫の日本海側)を原産とするマンサクの仲間。自生は渓谷沿いの林や岩地だが、初秋の紅葉や風変わりな花を観賞するため雑木の庭や茶庭に使われる。千利休が選んだ「利休七選花」の一つ。
・マルバノキの開花は10~12月。紅葉と同時に咲く花は直径1.5ミリほどで、イカリソウやヒトデに似る。長さ7ミリほどの縮れた花弁が5枚あり、二つの花が背中合わせに咲くのが特徴。
・花の少ない時期に咲く貴重な樹種であるが、花色が暗い赤紫色であることや葉陰に咲くことなどから、一般的には認識されにくい。別名のベニマンサクは花の様子と花色による。
・「マルバノキ=丸葉の木」ではあるが、実際のところはハート型に近く、マンサクよりもハナズオウやカツラの葉に似る。直径は5~10センチで縁にギザギザはなく、枝から互い違いに生じる。クリーム色の模様が入る品種もある。
・果実は一年をかけて熟し、翌年秋に花が咲くころ、自然に裂けて黒い種子を落とす。果実には分厚い皮がある。
【マルバノキの育て方のポイント】
・自生地は林の中などが多く、耐陰性がある。半日陰程度ならよく育つ。
・目立った病害虫もなく丈夫な性質を持つ。
・株立ち状に育つのが普通。剪定は不要な幹を根元から切り除くように行う。刈り込んで人工的な樹形に仕立てるような木ではない。
【マルバノキの品種】
・葉に白い模様が入る斑入り種がある。
マルバノキの基本データ
【分類】マンサク科 マルバノキ属
落葉広葉 低木
【漢字】丸葉の木(まるばのき)
【別名】ベニマンサク
【学名】Disanthus cercidifolius
【英名】Redbud hazel
【成長】普通
【移植】簡単
【高さ】1m~3m
【用途】雑木の庭/公園
【値段】1000円~