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ローソンヒノキ/ろーそんひのき
Lawson's cypress/Port-Orford Cedar
【ローソンヒノキとは】
・アメリカのオレゴン州南西部~カリフォルニア州北西部を原産とするヒノキ科の常緑樹。原産地の森で材木用に育てられるが、雄大な樹形の美しさが好まれ、アメリカやヨーロッパなどでは庭木とし、生垣や防風林に使われる。
・ローソンヒノキという名前はイギリスのローソン養樹園にちなみ、同園がこの種子をアメリカから取り寄せ、初めてヨーロッパで育てたことによる(諸説あり。)。
・葉はヒノキと同じような鱗状で先端は小さく尖り、表面は濃緑色あるいは青みがかった緑色になる。裏面の白い気孔帯はヒノキやサワラよりも幅広で、所々で白く滲んだようになるのが特徴。
・雌雄同株で1本の木に雌花と雄花がそれぞれ咲く。雄花は灰色で葉先に生じ、熟した後は赤くなってよく目立つ。雌花はやや奥まったところに咲き、暗い灰青色。
・受粉後には日本のヒノキと同じような緑色の果実(球果)ができ、熟すと茶変して木質化する。球果の直径は7~10ミリほどで表面はシワシワ。後に8~10枚の鱗片に分かれ、隙間から翼のある種子を飛ばす。
・樹皮は灰褐色でやや艶があり、樹齢を重ねると縦に細長く裂けて剥落する。日本での樹高は20mほどだが、原産地では最大40mにも育つ。材は軽量だが耐久性があり、造船や家具に使われる。葉や材にはヒノキと同様の香りがあるため、材木としてその代用になる。
【ローソンヒノキの育て方のポイント】
・自然樹形は円錐状で、下枝は大きく垂れ下がる。このため一般的な日本の家庭で剪定せずに育てるのは難しい。
・耐寒性が高く、病害虫にも強い。
・日向に植えれば枝が密生して健全に育つが、都会の乾燥や高温は苦手。保湿性のある半日陰地で育てるのがちょうどいい。土質は選ばない。
【ローソンヒノキに似た木】
・ヒノキ
・サワラ
・アスナロ
・タイワンベニヒノキ
ローソンヒノキの基本データ
【分類】ヒノキ科/ヒノキ属
常緑針葉/高木
【学名】Chamaecyparis lawsoniana
【英名】Lawson's cypress
Port-Orford Cedar
【別名】グラントヒノキ
ポートオーフォードシーダー
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】10~15m
【用途】シンボルツリー/洋風庭園
【値段】5000円~