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レバノンシーダー/ればのんしーだー
Lebanon Cedar
【レバノンシーダーとは】
・レバノン、キプロス島及びタウルス山脈(トルコ南部)を原産地とするヒマラヤスギの仲間で、レバノンの国旗にデザインされている。
・雄大な樹形が好まれ、欧米ではヒマラヤスギより多く公園等に使われる。日本に渡来したのは明治初年で、新宿御苑に植栽された。現代でも日本での活用は乏しく、一部の公園や植物園に見られるのみ。
・大木となることや材に香気があり、防虫効果があることから、優良な建材(ピラミッドの基礎等)、船材(帆船の柱等)として地中海域の古代文明を発展させるのに貢献し、イタリアンサイプレスと共にノアの箱舟の材料になったとされる。しかし、乱伐の結果(紀元前10世紀にソロモン王の寝殿造りのために伐採されつくしたとの説も)、自生種は今日では世界遺産として指定される地域内にわずかに残るのみとなった。
・葉の長さはヒマラヤスギとほぼ同じか、やや短い。成長はヒマラヤスギよりもやや遅い。枝はまばらな印象を受ける。花は8月頃に咲き、「私のことを考えて」などの花言葉もある。
【レバノンシーダーの育て方のポイント】
・標高の高い冷涼な地に自生する樹種であり、乾燥や夏の暑さに弱い。このため日本の平野部で生育するのは難しい。
・枝は横に広がりやすい。剪定は可能だが、日本では剪定を要するほど枝葉は繁茂しない。
【ヒマラヤスギ等との見分け方】
・ヒマラヤスギの枝は垂れ下がるが、レバノンシーダーの枝は水平に伸びる。ちなみに同類のアトラスシーダーの枝は上向きに伸びるのが特徴。なお、こらら三種は同類であり地域による変種に過ぎないとする説がある。
【レバノンシーダーに似た木】
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レバノンシーダーの基本データ
【分類】マツ科 ヒマラヤスギ属
常緑針葉 高木
【漢字】─(ればのんしーだー)
【別名】レバノン杉/コウハク(香柏)
【学名】Cedrus libani
【英名】Lebanon Cedar
【成長】やや遅い
【移植】困難
【高さ】5m~30m
【用途】公園
【値段】─