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ミヤマビャクシン/みやまびゃくしん/深山柏槙
Chinese juniper
【ミヤマビャクシンとは】
・イブキ(ビャクシン)の変種で、北海道から屋久島までの高山の岩場、海岸などに分布する。
・ハイビャクシンと似たように幹は直立せず、曲がりくねる。枝は地を這うように横へ広がって斜上し、葉は密生する。葉は白みのある青で、鱗型と針型の二つの形状が混在するが、樹齢を重ねるに従って鱗型が多くなる。葉の裏面にある白い気孔線はX字あるいは楕円形になる。
・風の強い岩場など、過酷な環境に耐える力強さが買われ、盆栽としての人気が高い。盆栽として使われるのは樹齢を重ねた鱗型の細い葉を持つ個体で、かつて高山で採られたものが多い。乱獲の結果、現在では天然の物が少なくなった。盆栽界ではミヤマビャクシンを「真柏(シンパク)と呼ぶ。
・ミヤマビャクシンの開花は4月。雌雄異株で雌株には雌花が、雄株には雄花が咲くが、いづれも黄褐色の長楕円球で花らしさはない。雌花の後には淡い緑色の実(球果)ができ、10月頃になると黒く熟す。球果の直径は5ミリ前後。
【ミヤマビャクシンの育て方のポイント】
・萌芽力(芽を出す力)があり、剪定にも耐えるが、成長が遅いため、不要な枝を元から取り除く程度が望ましい。
・寒さには強いが、十分な日照が必須である、日陰では生育が悪い。
・病害虫に強い。
・挿し木で増やすことができる。
【ミヤマビャクシンに似た木】
・イブキ
・ハイネズ
・ミヤマハイネズ
・シマムロ
【ハイビャクシンとミヤマビャクシンの違い】
・ミヤマビャクシンは、ハイビャクシンに似た外見を持つが、枝が幹から斜め上に伸びる点が異なる。
ミヤマビャクシンの基本データ
【分類】ヒノキ科/ビャクシン属
常緑針葉/低木
【漢字】深山柏槙(みやまびゃくしん)
【別名】シンパク(真柏)
【学名】Juniperus chinensis
【英名】Chinese juniper
【成長】遅い
【移植】簡単
【高さ】30~60センチ
【用途】根締め/盆栽/ロックガーデン
【値段】1000円~