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ハイイヌガヤ/はいいぬがや/這犬榧
Hai inugaya tree
【ハイイヌガヤとは】
・イヌガヤの変種で、日本海側の多雪地域に見られる。幹や枝が直上せず、横へ広がるように伸びることから命名された。イヌガヤは、外見はカヤに似るが、カヤのように実を食べることはできず、「役に立たない」という意味の「イヌ」を冠したもの。
・葉はカヤよりも長いが、イヌガヤよりは短く、幅も狭い。触れてもチクチクしないため、積雪地帯の垣根として使われる。葉の裏には気孔帯と呼ばれる二本の白い線が目立つ。
・雌雄異株で、春にはイヌガヤと同じような花が咲き、その後には実ができる。実は楕円形で長さは2.5センチほど。飴色に熟すと甘味があって食べることができ、果実酒としても使われる。
・樹皮は赤褐色で、樹齢を重ねると長方形に剥がれ落ちる。
【ハイイヌガヤの育て方のポイント】
・病害虫に強く、きわめて丈夫な性質を持つ上、成長が遅く、日陰にも強い。
・剪定に耐えるため、樹形を整えれば庭木として利用できる。
【ハイイヌガヤに似た木】
カヤが豪雪地域に対応したもので、同じように枝が匍匐するが、葉に触れるとチクチクするため見分けられる。
ハイイヌガヤの基本データ
【分類】イヌガヤ科 イヌガヤ属
常緑針葉 低木
【漢字】這犬榧(はいいぬがや)
【別名】エゾイヌガヤ
アイヅイヌガヤ
【学名】Cephalotaxus
harringtonia
var. nana
【英名】Hai inugaya tree
【成長】遅い
【移植】簡単
【高さ】2~3m
【用途】下草
【値段】3000円程度