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タイワンスギ/たいわんすぎ/台湾杉
Taiwania/Taiwan cryptomeria/Coffin tree
【タイワンスギとは】
・台湾、中国南部、ミャンマー及びベトナムに分布する常緑針葉樹。1904年に台湾の玉山で発見されたためタイワンスギと名付けられた。スギ科タイワンスギ属に属する樹木は本種のみであり、コウヤマキと同じように一属一種の樹木とされるが、中国本土に分布するものを「禿杉」として区別することもある。
・タイワンスギは日本のスギと同じような存在であり、樹齢1,000年を超えて御神木扱いされるものもある。しかし、日本のスギほど大量に植栽されなかったため花粉症の元凶として忌み嫌われることはなく、逆に自生地が限られていることから絶滅が危惧され、中国では国家一級重点保護植物としている。
・葉は手で触れないほどチクチクする。長さは5~15mmほどであり、木が若いうちは短めだが、樹齢を経ると長い葉が生じる。枝は日本のものよりやや広めに開き、全体的な樹形は円錐形になる。
・雌雄同株で花が咲き、果実(球果)ができる。球果は直径1センチほどで短い棘に覆われる。実の中には翼のある種子が入っており、これを蒔けば増やすことができるものの、そうした木になるには100年以上かかるため、通常は挿し木で増やす。
・タイワンスギの幹は茶褐色で、樹齢を重ねると日本のスギと同じように樹皮が縦に剥がれ落ちる。直径は大きなものでは2mを超えるが、成長は非常に遅い。その分、材は緻密で耐久性があり、棺桶、天井板、板戸などの建材やテーブルなどの家具に利用される。また、近年ではこの材でバイオリンを作る試みもある。
・タイワンスギが発見された玉山は日本の統治下において「新高山」と呼ばれた台湾最高峰(3、952m)の山である。
【タイワンスギの育て方のポイント】
・雄大な樹形を観賞するものであり、家庭ではなく公園等に向く。原産は暖地だが耐寒性もあり、関東地方までなら容易に育てられる。ただし、苗木としての流通はなく、個人の庭に植栽するのは現実的ではない。
【タイワンスギに似ている木】
タイワンスギの基本データ
【分類】スギ科/タイワンスギ属
常緑針葉/高木
【学名】Taiwania cryptomerioides
Hayata.
【別名】─
【成長】非常に遅い
【移植】やや難しい
【高さ】15~60m
【用途】シンボルツリー/公園
【値段】─