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ストローブマツ/すとろーぶまつ
Eastern white pine
【ストローブマツとは】
・アメリカ大陸の東部(五大湖周辺)を原産とするマツの仲間。日本におけるクロマツやアカマツと同じように、アメリカやカナダでは最も普通に見られるマツの一種。
・現地では樹高が最大で78m、幹の直径が2mにも達する巨木となる。大きな材が取れるため、アメリカでは主要な材木となるが、公園などの景観を作るのにも用いられる。
・冷涼な気候を好むため、日本では中部地方以北の本州及び北海道に植栽されるが、庭木として使用されることは稀。北海道では昭和時代に国有林に植えられたものが残るが、他の地域では植物園や公園などで試験的に管理されるのみ。
・ストローブマツの葉は日本のゴヨウマツと同じ5枚一組だが、長さは10センチ前後と長い上、触れてもチクチクせず、ゴヨウマツとは全く異なる。画像のように雰囲気はアカマツに近いが、葉の内側の白い気孔線が目立ち、遠目からはアカマツよりも青白っぽく見える。
・雌雄同株で4月になると他のマツ類と同じよう開花し、花の後には長さ10センチ以上あるやや大きめのマツボックリ(画像)が垂れ下がる。中には100~200粒の種が入っており、秋に熟せばリスの御馳走になる。
・このマツボックリ(球果)は脂分が多く、触れるとベトベトするため扱いにくいが。これを抽出したエキスは美容クリームやファンデーションの原料になっており、日本でも流通している。
【ストローブマツの育て方のポイント】
・大木となるため一般家庭の庭木にはあまり向かないが、剪定によって樹形を維持することはできる。
・他のマツに比べ耐陰性(日陰に耐える力)はあるが、栄養分と湿気のある土が適する。
・寒冷地の生まれであり耐寒性は高い。暖地ではアブラムシや細菌類に感染するなどして生育が不良となる。
・移植は困難であるが、種を蒔くと容易に発芽し、繁殖力は高い。
【ストローブマツに似ている木】
【ストローブマツの品種】
・枝垂れ性の「ペンジュラ」や葉が全体的に青っぽく見える「ブルーシャワー」などの品種がある。
ストローブマツの基本データ
【分類】マツ科 マツ属
常緑針葉 高木
【漢字】─(すとろーぶまつ)
【別名】ストロブマツ
【学名】Pinus strobus L.
【英名】Eastern white pine
【成長】早い
【移植】難しい
【高さ】30~50m
【用途】主木/公園
建材(ベニヤ板・パルプ)
【値段】─