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エンコウスギ/えんこうすぎ/猿猴杉
Monkey tail cedar
【エンコウスギとは】
・スギの園芸品種で、突然変異種を挿し木によって増殖したものとされる。極端に長く伸びる葉がテナガザルを想起させるとして「猿猴杉」と名付けられた(「猿猴」は手長猿と尾長猿の総称)。実際は長い葉と短い枝が交互に発生している。
・珍妙な葉は花材として生け花に使われるが、花が咲くことや実がなることはなく、葉以外には見どころに乏しい。挿し木で増やすのが一般的。
・枝は直立するものや垂れ下がるものがある。冬季は他のスギと同様に葉が茶色になる。
【エンコウスギの育て方のポイント】
・盆栽に使われるほど剪定に強い樹種であり、管理にはそれほど手がかからないが、葉が長く垂れる性質上、庭木として植えた場合は、樹形が乱れやすく、他の木とも調和しにくい。また、日陰になる葉が枯れこんで見苦しくなるのは他のスギと同様だが、葉が長い分、より見苦しくなる。
・湿気の多い半日陰程度の場所を好む。
【エンコウスギに似ている木】
・エイザンスギ(叡山杉)
葉が外側に反り返る品種でエンコウスギの一品種とされる。
・クサリスギ(鎖杉)
エンコウスギの変種で、短い葉が枝に絡んで鎖のようになる。
・センニンスギ~枝葉が、より細長い。
エンコウスギの基本データ
常緑針葉 小高木
【漢字】猿猴杉(えんこうすぎ)
【別名】アヤスギ
【学名】Cryptomeria japonica
v.araucarioides
Henk et Hochst
【英名】Monkey tail cedar
【成長】早い
【移植】普通
【高さ】1m~4m
【用途】盆栽/下草/根締め
【値段】─(流通は稀)