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ツクバネガシ/つくばねがし/衝羽根樫
Tsukubanegashi tree
【ツクバネガシとは】
・関東以西(特に四国、九州)に分布するブナ科の常緑樹。自生は山地の沢沿いに多く、古くからシイタケの原木などにも使われる。日本以外では台湾に見られる。
・数あるカシの仲間のうち、もっとも暖かい地方を好む。ウラジロガシと同様、西日本を中心として庭園や公園に使われることもある。
・名前の由来はツクバネやツクバネウツギ同様で、枝の先端につく葉の様子を羽子板で突く羽根「つくばね」に見立てたもの。
・ツクバネガシの開花は5月。花には雌雄あり、雄花は新枝の下部から伸びた長さ6~7センチの紐状の花序に、多数集まって咲く。雌花は新枝の上部にある葉の脇で直立する。
・ツクバネガシの葉は一見すると一箇所から多数生じる「輪生」に見えるが、枝から互い違いに出る「互生」。葉の縁は少し内側に巻き込み、先端付近には鋸歯(ギザギザ)がある。
・葉は革質で長さは10センチほど。表面は光沢があり 裏面は白っぽく、隆起する葉脈が目立つ。全体にアカガシに似るが葉柄が短い。
・球果(いわゆるドングリ)は長さ2センチほどで、翌年の9~10月頃に熟す。殻斗(ドングリの帽子部分)にある鱗片は合着して8~9本の輪があり、アカガシやイチイガシのドングリに似る。
・樹皮は黒褐色で、樹齢を重ねると縦方向に浅く剥離する。
【ツクバネガシの育て方のポイント】
・基本的には暖地性であり、植栽の適地は関東以西となる。
・自生地は沢沿いの急斜面などが多く、湿気を好む。
・病害虫に強い。(まれにうどん粉病)
・苗木の段階では日陰を好むが、成長すると日向を好む。概して日陰に耐える。
・刈り込みに強く、比較的自由に高さを調整できる。
・大木となるため自然な形を楽しむには広い場所に植える必要がある。また、放任すると上部ばかりが成長し、下枝がなくなりやすいため、狭い庭で美観を維持するにはマメに手入れする必要がある。
【ツクバネガシの品種】
・オオツクバネガシ
ツクバネガシとアカガシの雑種で、葉がより大きく、葉柄も長い。
【ツクバネガシに似た木】
・アカガシ
ツクバネガシの基本データ
【分類】ブナ科/コナラ属
常緑広葉/高木
【漢字】衝羽根樫(つくばねがし)
【別名】メンガシ
【学名】Quercus sessilifolia
【英名】Tsukubane gashi tree
【成長】やや早い
【移植】やや難しい
【高さ】15m~20m
【用途】垣根/公園
【値段】1500円~