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セイヨウバクチノキ/せいようばくちのき/西洋博打木
Cherry-laurel
【セイヨウバクチノキとは】
・ヨーロッパ東南部(ブルガリア、セルビアなど)及びアジア西部を原産とするバラ科サクラ属の常緑樹。近縁関係にある日本のバクチノキに似ることからセイヨウバクチノキと呼ばれる。
・学名はゲッケイジュのような葉を付けるサクラという意味。しかし、葉は長さ8~20センチでより大きくて光沢があり、雰囲気はマテバシイやタラヨウに近い。
・セイヨウバクチノキの開花は晩春~初夏。前年に伸びた枝葉の間から長さ10センチほどの穂を伸ばし、芳香のある白い花をたくさん咲かせる。
・穂状の花は一般的なサクラのイメージと程遠いが、ウワミズザクラ、イヌザクラ、リンボクも同じような花を咲かせる。花の後には実ができ、黒紫色に熟す。
・バクチノキは成長に伴って樹皮が剥げ落ちる様を、博打に負けて身包みをはがされることになぞらえて命名されたものだが、セイヨウバクチノキの樹皮は剥離しない。また、バクチノキは単幹で育つことが多いが、セイヨウバクチノキは株立ち状に育つ。
【セイヨウバクチノキの育て方のポイント】
・日陰になる下の方の枝でも枯れにくいため、垣根に使われることが多い。ただし葉っぱが大きいため一般住宅にはあまり向いていない。
・バクチノキに比べれば大きくなりにくい。
・大気汚染や病害虫に強い。
・バクチノキよりは寒さに強いが、栽培適地は関東以南となる。
【セイヨウバクチノキの品種】
・ホワイトマーブル(マーブルホワイト)
葉に白い模様が入る斑入り品種。明るい雰囲気が好まれる。
・オットーライケン(オットーロイケン)
矮性の品種であり背丈が大きくならないため、低めの植え込みに使われる。小ぶりだが花も咲く。
セイヨウバクチノキの基本データ
【分類】バラ科/サクラ属
常緑広葉/小高木
【漢字】西洋博打木(せいようばくちのき)
【別名】ビランジュ/チェリーローレル
【学名】Prunus laurocerasus
【英名】Cherry-laurel
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】2m~5m
【用途】垣根/街路樹/公園
【値段】1500円~